【調査概要】
調査対象:「ABABA」に登録している2025年春卒業予定の大学生
調査機関:株式会社 ABABA
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年10月11 日〜10月21日
有効回答数:266名
内定取得後も就活する学生は7.5%も
調査によると、86.8%の学生が内定取得後に就職活動を終了したが、7.5%の学生は内定を保有しながら就職活動を続けているという結果になった。一部の学生は内定取得後もより良い条件を求めて、他社へと流れる可能性があることを示唆している。内定式で感じる学生の「安心感」と「不安」
内定者の85.8%が内定式に参加し、その満足度が高かった理由として「内定者同士の交流」が挙げられた。一方で、6.8%の学生が「社員や他の内定者との雰囲気が合わない」「事前に聞いていた条件と異なった」などの不安を感じたようだ。内定式はエンゲージメント向上に有効な場だが、同時に学生たちの心理的な不安を解消するきめ細やかな対応も求められるようだ。
内定辞退の多発時期は4〜6月
驚くことに、73.3%もの学生が内定辞退を経験しており、辞退の時期は卒業・修了年度の4月から6月が最多だった。多くの企業が内定出しをするこの時期以前に獲得された内定が一気に辞退されたものとみられる。このような事態を避けるためにも、採用側は学生の辞退意識をなくす施策として定期的なコミュニケーションをとる必要があるのではないか。
志望業界の変化。IT・通信が後半に人気
さらに興味深いのは学生の第一志望業界が時期により変化することだ。52.6%の学生が第一志望業界を途中から変更していて、就職活動の後半ではIT・通信業界への志望が増加した。IT・通信業界への関心の高まりは、デジタルスキルの需要や成長分野への期待が影響しているのだろう。
今回の調査は、内定取得後の学生が多様な行動をとることを明確に示している。また、就職活動がきっかけでメンタルヘルスに不調をきたす「就職活動うつ」になる学生たちが多いことも見逃してはならない。荒波に揉まれた学生たちに対して企業は、内定通知後のフォローや内定式の見直し、辞退リスクの管理など、採用後だからこそのリソースを割く必要がある。
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