実際に「挫折を経験した人は、当初はレールから外れたと感じたものの、物の見方が前向きに変化し」て、挫折前よりも成功したとする研究もある。ハーバード・ビジネス・レビューで2023年12月に紹介されたこの研究では、キャリアにおいて挫折の経験がない人は「『安全な』選択に走り、型通りの道を選んでいた」という。
だから、落ち着こう。そして、たとえ障害にぶつかっても、やれることがあることを思い出そう。
キャリア上で思いがけず回り道することになったときに、主導権を再び取り戻し、さらに強くなって前進していくための4つのステップを紹介する。
挫折を受け入れ、人生全体への影響を評価しよう
挫折の経験は、当初は苦しいものだ。しかし、挫折によって人は立ち止まり、内省を迫られる。その過程で、そうでなければ得られなかった成長と変化の機会を見いだすことができる。それは、自問自答するのにベストな時だ。「自分は、あらかじめ敷かれたレールに乗っかっているだけなのか、それとも自らの価値観に沿った目標を目指しているのか」と、自分に問いかけてみよう。
これを機に、自分を本当に突き動かすのは何なのか、自分のパーパス(人生の目標)と共鳴するキャリアの選択肢は何なのかを見極めるのだ。以前は無理だと思えたキャリアパスや起業、副業に挑戦してみるのもいいかもしれない。
キャリアで挫折したからといって、人生で挫折したことにはならない。一見すると悪い経験に思えても、幸運につながる可能性があることを忘れないようにしよう。