欧州

2024.11.21 10:30

ウクライナ軍のATACMS攻撃、長くは続かないかも 在庫に限り

来年1月末までに起こり得ること、もっと言えば起こる可能性が高いことが2つある。ひとつは、ウクライナ軍がATACMSを使い果たすこと。もうひとつは、トランプ新政権がウクライナへの援助を縮小するか打ち切り、米国製兵器のロシア領内への使用許可も取り消すことだ。

もっとも、もしそうなっても、ウクライナによるロシア側への深部攻撃が終わるというわけではない。ウクライナは巡航ミサイルや弾道ミサイル、ドローン(無人機)などの長距離攻撃兵器を自国で開発しており、こうした国産兵器は他国の許可を得ずにロシアに対する攻撃に使用できる。ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は、射程が最長で300kmあるATACMSも含め、長距離攻撃兵器を「すべて使っていく」と言明している
いずれにせよ、ATACMSは数が少ないとはいえ、他に類を見ないほど有効である。ウクライナ軍のATACMSの在庫が尽き、この戦争を取り巻く政治情勢が変わり、ウクライナ軍がこれまでよりも国産兵器に頼らざるを得なくなる前に、短いが非常に破壊的なATACMS猛襲シーズンがありそうだ。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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