ロシア軍はうち1両をウクライナ軍に対して使用している。先週、ソーシャルメディアで拡散した動画には、改造されてロシア軍の第30独立親衛自動車化狙撃旅団で就役しているM2の姿があった。
Video of a captured Bradley IFV with an added roof screen and rubber flaps reportedly being used by Russia's 30th Motorized Rifle Brigade. They complimented its armor and survivability. https://t.co/vxrXZq3rdfhttps://t.co/XBfuu8lsfM pic.twitter.com/n9gcdJdseL
— Rob Lee (@RALee85) November 11, 2024
ウクライナ軍でM2を運用する部隊のひとつである第47独立機械化旅団は、束の間休息してからロシア西部クルスク州に転戦する前、セリドベ方面で戦っていた。M2はこれまでに米国の余剰分から数百両がウクライナに供与されている(編集注:M2はウクライナ軍で第47機械化旅団のほかに、第425独立強襲大隊と第100独立機械化旅団に配備されている)。
米国から供与されたM1エイブラムス戦車すべても運用する第47機械化旅団は、セリドベ方面でM2を数両失った。ロシア軍は損傷が比較的軽いM2や、大破しているがスペアパーツを取り出すのに使えそうなM2を鹵獲したもようだ。
現在はBAEシステムズ社が手がけるM2とロシア製車両の互換性の低さを考えると、ロシアが戦利品のM2を継続運用していくには部品を別のM2からの「共食い」で確保するしかない。
第30自動車化狙撃旅団はM2の上部にケージ装甲を取り付けたうえで偽装も施し、ウクライナ軍が最も多用している兵器のひとつである自爆型FPV(一人称視点)ドローンに対する防御を向上させている。
ロシア軍がM2をどう武装させるつもりなのかは定かでない。M2は精確な25mm機関砲と、TOW対戦車ミサイルの2連装発射機を装備する。湾岸戦争の1991年の「砂漠の嵐」作戦で米陸軍のM2に乗って戦ったマーク・ハートリング退役中将は、M2について「戦車ではないが、戦車キラーになり得る」と述べている。