手帳メーカーの高橋書店が毎年開催している手帳大賞は、新しい手帳のアイデアを募集するコンテストだが、28回目を迎えた今年、日記の使い方に関するアイデアを募るアイデア大賞が創設された。その第1回最優秀賞を受賞したのが、応募総数2336作品から選ばれた石川県在住の中学生、山口翔大さんの『ポジティブ未来日記 〜明日の自分から』だ。山口さんは、こう説明している。
「こうなっていたらいいな」というポジティブなことを考えて実際にあったように書く日記。「新しい友だちができた」「お気に入りのくつを見つけた」など、日常的なこと、小さなこと何でもOK。そして、それが達成できるように、その日のやることや目標を追加し、終わったら実際の出来事や感想を書く。これを使えば、これからポジティブで前向きな毎日が送れます。
ポジティブ未来日記の要点は次の6つ。
1. 「1年」、「一生」などの遠い将来ではなく、前日に「明日」のことを書く。
2. その日の目標を意識して、1秒1秒を大切に、「1日がんばろう」と思えば、わくわくしながら過ごすことができる。うまくいかなくても、濃い1日だったと思える。
3. 日常の中での幸せや新たな発見がある。1日を振り返ったとき、ささいなことへの喜びを感じられる。
4. 朝起きやすくなる。「1日がんばろう!」と起きた瞬間からスイッチON!
5. 気分が前向きになる。
6. やりたくない嫌なことがあっても、その日の良いことを考える癖がつく。だから、辛いことがあってもポジティブに考えられる!
今この瞬間を大切に生きて、ちいさな物事に喜びを感じるという、一般人にはにわかに実践できないマインドフルネスの本質を、山口さんはこの若さで体得している。能登半島地震が発生した1月1日から、大きな不安を感じながらこの日記を書くことを決めたという。それにより、「大丈夫!」と前向きに思うことができるようになったとのことだ。
受賞後、山口さんは「この手帳でより多くの人がポジティブに毎日を過ごしてもらえたらとてもうれしいです。実際に部活(テニス部)では全国大会にレギュラーとして出られたり、書いたことに一生懸命、毎日ポジティブに楽しく過ごせています。今日の日記には『大賞とった!!』と書きました!!」とアンケートに綴っていた。山口さんには、トロフィーと賞金50万円が贈られた。
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