2024.11.26 16:45

EVキッチンカー「KID-e」 店舗設計のプロが生んだデザインに

プレスリリースより

キッチンカーがEVになると、いろいろな利点がある。しかも、実店舗と同じレベルの内装を備えたオリジナリティーあふれるお店となれば、人気も集まるだろう。

店舗設計に実績のある一級建設会社、ゼロアクションアーキテクトは、「人が多い場所で手軽に出店できる方法が欲しい」との要望を受けてキッチンカー「KID-e」の開発に着手した。コンセプトは「不確かな時代にちょうどいい。SHOPが動く / デザインが走る」。その手軽さを実現するプラットフォームにEVを選んだ。

ベース車両はHWEの小型商用車「ELEMO」。カタログ値では、8時間充電したフル充電状態で200キロメートル走行となっている。実際にKID-eを使用した実測値は、往復25キロメートルの地点で7時間営業した場合の残電池量は75パーセントだった(冷蔵ショーケースと冷蔵庫2台をそなえたモデル)。200キロメートル走ったときの電気代は、概算でガソリン車の燃料代のほぼ半分となる。もちろん、騒音も排気ガスも出さず、大きな電池を搭載しているから発電機も必要ない。

しかし、KID-eの最大の特徴は「店舗」の作りにある。ゼロアクション アーキテクトは、木材やアルミの高度な加工が行える木工加工5軸マシニングセンタという工作機械を導入し、注文に応じて従来の加工機では難しかった複雑な造形も可能にしている。それを存分に使って、個性豊かなデザインを施すことができるわけだ。
左がCASE BELGIAN BEER STOREの実店舗。右が同店のKID-e。

左がCASE BELGIAN BEER STOREの実店舗。右が同店のKID-e。

現在、営業を行っているKID-eに、鳥取県米子市のベルギービール専門のバー「CASE BELGIAN BEER STORE」(カセ ベルギービール ストア)の車両がある。キッチンカーとしては珍しく、正面に冷蔵ショーケースを備えた。EVの特性を活かして「従来の定型デザインにとらわれず、各ショップの個性や色を表現することに注力しています」とゼロアクション アーキテクトは話している。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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