スポーツ

2024.11.19 17:00

イチローが米野球殿堂入り投票でトップに、史上2人目の満票選出の可能性も

Alan C. Heison / Shutterstock.com

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その輝かしいキャリアにおいて、ファーストネームのみを使用することを好んだイチロー・スズキが、来年7月にクーパーズタウンの野球殿堂入りを果たす初の日本出身者となる可能性が非常に高い。

長年シアトル・マリナーズのスターとして活躍した彼は、米国時間11月18日に発表された野球殿堂の投票候補者リストのトップに名を連ねており、今後6週間にわたり全米野球記者協会によって検討されることになる。

彼の選出は確実視されており、満票での選出となる可能性もある。満票での選出は非常に稀であり、これまでに実現したのはマリアノ・リベラのみだ。

新人王とMVPを同じシーズンに受賞した史上2人目の選手であるイチローは、日米通算4367安打を記録し、この部門で世界記録を保持している。通算打率は.311で、アメリカンリーグで2度首位打者となり、7度の最多安打を獲得。2004年にはシーズン最多安打記録となる262本を放った。

また、イチローは10年連続でゴールドグラブ賞を受賞しており、この難業を成し遂げた外野手としては、すでに殿堂入りしているウィリー・メイズ、ロベルト・クレメンテ、ケン・グリフィー・ジュニアそして殿堂入り候補のアンドリュー・ジョーンズに並ぶことになる。

ジョーンズは今回で投票8年目となり、昨年は選出に必要な75%の得票率に対して61.6%を獲得し、着実に殿堂入りに近づいている。彼の通算434本塁打(1シーズンで51本を含む)は、殿堂入りに向けた評価をさらに高めている。

ジョーンズはまた、ワールドシリーズで本塁打を打った最年少選手でもあるが、この記録はイチローのキャリアにはない。

もう1人の有力候補としては、ビリー・ワグナーがいる。小柄ながら強力な左腕クローザーで、通算防御率2.31、9イニングあたり11.9の奪三振率、通算422セーブを記録している。彼は昨年73.8%の得票率で惜しくも選出を逃したが、今回は通常の選考では最後の10回目のチャンスであり、今年こそ殿堂入りが期待される。

同じく左投げのCC・サバシアも、イチローと同様に今年初めて候補者リストに加わり、19年間で251勝、3000以上の奪三振を記録しており、強い支持を得るだろう。
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翻訳=酒匂寛

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