確立された恋愛パートナー関係において、ベッドルームで男性の欲求が優先されることは珍しくない。一方、女性にとって独身生活は、パートナーの満足度を優先しなければならないというプレッシャーを受けることなく、自身のニーズを満たせる相手を探す機会となる。
おそらく、このような自律性のおかげで、全体的な性的満足度が高いという結果になったのだろう。独身女性は、自分の欲求に合致する関係や経験を自由に探索できているようだ。
一方、独身男性にとっては、そうしたレベルの満足を得ることはより難しい可能性がある。確立されたパートナー関係に伴う安定性や、自身の快感が一貫して優先される状況が得られないためだ。
4. 独身女性は、パートナーを求める気持ちが薄い
もう一つ、「スピンスター(独身女性)」のステレオタイプとは真逆の、注目すべき結果がある。独身女性は独身男性と比べて、パートナーを求める気持ちが薄いのだ。逆に言えば、独身男性の持つ「安定した関係への欲求」は、独身女性よりもはるかに強い。独身女性は現状に満足しており、パートナーを探そうとすら思っていないのかもしれない。
ホーンとマクドナルドはインタビューの中で、この知見も容易に説明がつくと述べた。「女性が、職場で男性と同等の機会を得るようになった結果、独身女性にとって、ひとりで生活し、自分で自分の面倒を見るという選択肢は、かつてないほど魅力的になりました」と、彼らは語っている。
「家族を守り養うという旧来の男性の役割が、女性と政府によって代替可能になった」結果として、「女性の人生における男性の必要性が薄れた」のだろうと、2人は結論づけている。
全体として見ると、独身女性にとって、「パートナーを見つける」ことは人生における優先事項ではなく、そもそも考慮すらされていない可能性もある。独身女性は多くの面で、安定した男女関係の中では達成しづらい自由を享受している。独身女性は、自身の社会生活や性生活を完全に自力でコントロールし、自分以外の誰かの面倒を見なければというプレッシャーを感じることなく、自分のことに専念できる。
このような自律性は、独身生活が女性にもたらす、最も重要なエンパワーメント要素かもしれない。多くの女性が幸せな独身生活を送っているのは、こうした理由からだろう。
(forbes.com 原文)