そうしたなかで、最近よく耳にするのが「ブラックフライデー」である。アメリカの感謝祭(11月第4木曜日)の翌日を意味し、感謝祭の売れ残りを売り尽くそうということから、年末商戦のスタートを告げる日として浸透している。
ブラックフライデーが日本に上陸したのは2010年代半ばだが、それより以前にはAmazonなどがブラックマンデーと称してセールを行っていた。それがいつの間にかブラックフライデーに置き換わりつつある。
そんなブラックフライデーについて、TimeTree未来総合研究所がカレンダーシェアアプリ「TimeTree」に登録されたデータを分析し、どの程度の盛り上がりを見せているのか調査している。
それによると、2019年から5年間でブラックフライデーを含む予定を登録しているかどうか調査したところ、2019年の予定数を100としたとき、2024年は424と4倍以上に伸びている。
年代別に見てみると、2024年の予定登録者数は、30代がダントツトップで、続いて20代、40代となっている。やはり購買欲の高い年齢層が高い傾向にあるようだ。
また、2023年においてAmazonと楽天市場に関する予定登録数の推移を見てみると、ブラックフライデーの時期がもっとも登録数が高いことがわかる。
さらに、トイザらスについても2023年の推移を見てみると、クリスマスに近い時期よりブラックフライデーの時期のほうが圧倒的に多くなっている。
こうしてみると、ブラックフライデーについてもすっかり日本に定着し、ブラックフライデー=セール期間という紐づけがされているようだ。
店舗側にすれば、いかにイベントをつくり、集客力を高めて売上を増加されられるか。その1つの施策としてブラックフライデーは日本でも成功したと言えよう。ただ、どこもかしこもやるようになると、顧客が分散して旨みが減るため、また新たなイベントづくりをする必要に迫られるかもしれない。
出典:TimeTree「未来データレポート」11月版より