ソーシャルメディアに14日、平台型貨車に載せられた北朝鮮製170mm自走砲「M1989コクサン(谷山)」2両の写真が出回った。撮影された場所はロシアのシベリア中部の都市クラスノヤルスクと特定されている。M1989は乗員4人で運用し、通常弾で40km、ロケット補助推進弾で60kmの射程があるとされるカノン/榴弾砲だ。
Full not blurred photo of North Korean M1989 'Koksan' 170 mm self-propelled guns being transported by train in Russia.
— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) November 14, 2024
P.S: Looks like good task for OSINT community. https://t.co/aiCjHiL8M5 pic.twitter.com/RkRUYo0KhF
後者のほうが理にかなっている。ロシアはこれまで、北朝鮮兵をロシア軍部隊に組み込んでいるからだ。10月末、ロシア西部クルスク州にトラックで入った北朝鮮部隊の第1陣数千人は、問題の多いロシア海軍第810独立親衛海軍歩兵旅団に加わった。
これらの北朝鮮兵はまとまった数でまだ接触線に現れていないものの、この先も現れないとは誰も思っていない。ロシア軍はこの数カ月、1日に1500〜2000人のペースで人員を失っている。新たに軍に入隊する兵士への一時金を増額し、国内の情報環境を厳しく統制しているロシアの政権であっても、このペースの損失に長期にわたって持ちこたえることはできない。
ロシアは来年にかけてもウクライナでの戦争努力を続けるつもりなら、外国からの兵士が必要になる。また、外国からの装備も必要になる。ウクライナに対するロシアの全面戦争が4年目に入ろうとするなか、ロシアが部隊への補充でこれまで頼ってきた、冷戦時代の古い兵器の在庫は危険なほど減ってきているからだ。
ロシアの大砲の在庫は、戦車や歩兵戦闘車などと最低でも同じくらい速いペースで減少している。衛星画像によるロシアの屋外保管施設の綿密な調査では、自走砲の残置数は全面戦争前の4500両弱から今年初め時点ですでに3000両弱まで減っていた。これら残りの自走砲の多くも、腐食が進んで使い物にならなくなっている可能性が高い。