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2024.11.14 13:00

テレグラム創業者、自身の精子と「無料の体外受精」を女性に提供へ

テレグラム創業者のパベル・ドゥーロフ(Steve Jennings/Getty Images for TechCrunch)

テレグラム創業者のパベル・ドゥーロフ(Steve Jennings/Getty Images for TechCrunch)

通信アプリ「テレグラム」の創業者でビリオネアのパベル・ドゥーロフ(40)が、自身の精子を使って子どもをもうけることを望む女性が、モスクワのクリニックで体外受精を行うための費用を負担すると申し出た。

フォーブスの推定で155億ドル(約2兆3900億円)の資産を持つドゥーロフは、健康な38歳未満の女性が、自身の精子を使ってモスクワの「アルタビスタ」と呼ばれる体外受精クリニックで施術を受けるための費用を負担すると述べている。同クリニックは、ドゥーロフの精子を独占的に保管し、利用するための権利を保有しており、彼のこの申し出が、「現代の最も著名で成功した起業家の1人が提供する、極めて気前の良いオファー」だと述べている。

ドゥーロフは7月に、過去15年間にわたり精子バンクに提供を行い、「12カ国で100人以上の子どもをもうけた」と述べていた。彼はまた、自身のDNAをオープンソース化することで、「自身の生物学的な子どもたちが互いを見つけやすくする」という計画を発表したほか、「精子提供に対するネガティブなイメージを取り除き、他の健康な男性にも精子の提供を勧めたい」と語っていた。

ドゥーロフはまた、2人の元交際相手との間に5人の子どもをもうけている。8月にフランスの当局は、テレグラムが薬物や児童の性的画像の取引き、詐欺などの犯罪に対する予防策をとらず、法執行機関の捜査に適切に協力していなかった疑いでドゥーロフを逮捕し、出国を禁じている

ドゥーロフが2013年に立ち上げたテレグラムは、エンド・ツー・エンドで暗号化されたメッセージングを提供するアプリとして人気を博し、現在のユーザー数は9億5000万人を超えている。彼は、母国のロシアを離れて2021年にフランス国籍を取得したが、アラブ首長国連邦のドバイに居住し、逮捕前までは中東で最年少のビリオネアとされていた。

広範囲にわたる精子提供を行っている著名人は、ドゥーロフのみではない。オランダのYouTuberで暗号資産の投資家のヨナサン・マイヤーは昨年、550人以上の子どもをもうけた疑いで精子提供を禁止するよう裁判所に命じられた。

ネットフリックスのドキュメンタリーの『1000人の子どもを持つ男』に登場したカイル・ゴーディは、精子提供を通じて約70人の子どもをもうけたと語っていた。

世界一の富豪であるイーロン・マスクは、3人の女性との間に10人の子どもをもうけたが、そのうちの少なくとも5人は体外受精を通じて誕生した。マスクは、体外受精が効率的な子どもの設け方であり、低下する出生率が「文明が直面する最大の危機」だと述べている。

米国の次期大統領ドナルド・トランプは、今年初めに体外受精への公的資金の提供を支持し、保険でカバーすることを義務づける意向を表明していた。これにより、現状では数万ドルの費用がかかる体外受精が、より広く利用可能になる可能性がある。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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