トランプは12日、マスクからの提案を受けて設立した政府効率化省のトップに、マスクとラマスワミを起用すると発表した。同省の正式な英語名は「Department of Government Efficiency」だが、マスクはその略称「DOGE」という呼び名を好んで使っている。マスクが肩入れする暗号資産「ドージコイン」と同じ略称を持つ同省の役割は、「過剰な規制や無駄な支出を削減し、連邦機関を再構築すること」とされている。
トランプは、政府効率化省を第二次世界大戦中の原子爆弾開発プロジェクト「マンハッタン計画」に例え、その役割が「政府の外からの助言を提供すること」だと語った。同省の活動は、米国の独立250周年となる2026年7月4日までに完了する予定で、トランプの任期の半分程度で終了するとされている。
政府効率化省が具体的にどのように運営されるかは不明だが、トランプの声明によれば「ホワイトハウスおよび行政管理予算局と提携して大規模な構造改革を推進し、これまでにない起業家的アプローチを政府に導入する」とされている。
また、同省は議会の承認が必要な連邦省庁にはならないとされており、「政府外」のコンサルティング機関として運営されるという。この省が、連邦資金を受けるかどうかは明らかになっていない。
マスクは、政府効率化省の立ち上げを9月に提案した際に、人工知能(AI)で生成した自身の写真をX(旧ツイッター)に投稿し、「機会があれば米国政府に奉仕するのを楽しみにしている」と述べていた。その頃、トランプは演説で「連邦政府全体の監査を行い、抜本的な改革の提案を行う任務を担う省を創設する」と述べていた。
ラマスワミとマスクは、以前から政府の規制の権限に批判的で、ラマスワミは、連邦政府の労働力の75%以上を削減し、教育省や連邦捜査局(FBI)、食品栄養サービス局(FNS)などの機関を閉鎖すると述べている。一方、マスクは連邦機関を「より小規模にする」意向を示しており、連邦機関の活動を「議会が承認した範囲内のものに限定すべきだ」と主張している。
(forbes.com 原文)