「毎日やることの謎」の章でカレンは、
「ベッドメイキングを例にとります。毎日、注意深く枕を整え、毛布をたたまねばなりません。でも考えてみてよ。結局、またくちゃくちゃにしてしまう。これって意味あるのかしら?」「ベッドメイキングでなく、本当に楽しいことをするために早起きしたらどうなの?」「正直言って、やらなくていいことが他にもたくさんある」
と、やるのが当たり前のことに疑問を投げかけます。筆者は6歳の子どもの親ですが、頭ごなしに言うのでなく、こんなカレンの言葉をどう思う?と話し合いながら子育てをしたいものです。
18のストーリー(8歳以前のエピソード)も、「外から持ち帰った宝物(大人にはゴミでしかない)」や「木登りで降りられなくなった体験」など、カレンの言葉でライブのように語られています。
「”子どもの心を決して忘れない”と自分自身に約束している」
カレンのお母様は、「鬱で苦闘している人々と会い、世の中はもっとできることがあるとカレンは考えました。カレンは、これまでの人生でのそれぞれの段階で恐れを経験し、恐れとの付き合い方を見つけ、大人でさえも恐れるのだと気がつきました。中毒は人生をいかに蝕むことか、でも人々はこのことを話さないと分かったのです」と、鬱、恐れ、中毒について書いた理由を教えてくれました。
本書からは著者が、ワールドスクーラーとして様々な人と触れ合い、成長していることが感じられます。
本やプログラミングが好きなカレンは、ブロガーとして発信し、「正義のバニー」と名乗って環境問題に声を上げ、(恐さを乗り越えた証に)自作テディベアの事業を始めるなど、のびのびしたアクティブさが印象的です。
今回、カレンが特別にコメントを寄せてくれました。
ちなみに筆者のかつての研究で、歳をとるほど起業家度が下がることが分かりました。それ以来、子どものハートを持ち続ける、をモットーとしており、カレンへの共感を覚えます。
日本語版があれば、きっと日本の読者に新鮮かつプラスの影響を与えることでしょう。ご興味のある出版社は、どうぞお教えください。