研究チームは収集したデータに基づき、ウルグアイ産の巨大晶洞を説明するための最新モデルを提案している。厚い溶岩層の中を通って流れる雨水に、岩石がゆっくりと溶ける。鉄とケイ素を多く含むようになった流体を、地下の不透水層が上方へ動かし、溶岩流の表面近くにある既存の空洞に到達させる。この場所の(地質学的に見て)低くて一定の温度と、鉄とケイ素の定常的な供給が組み合わさることで、水晶と
玉髄(カルセドニー、石英の微小な粒子や結晶の集合体)とアメジストの層の形成が可能になる。
地下水の定常的な流れと完璧な地質学的条件の組み合わせにより、大規模なアメジスト鉱床が形成されることを示すモデル案。論文より引用(Arduin-Rode et al.2024/Miner Deposita (2024) http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/)
「鉱化流体の温度や組成、二酸化ケイ素の供給源、結晶化の時期、母岩との関係性などの、アメジスト形成の条件を理解することが、このプロセスの解明には不可欠だ。今回の研究は、鉱脈探査技術を大幅に向上させるとともに、将来における持続可能な採掘計画につながる可能性がある」と、ロデは結論付けている。
学術誌Miner Depositaに掲載された今回の論文「World-class amethyst-agate geodes from Los Catalanes, Northern Uruguay: genetic implications from fluid inclusions and stable isotopes」の全文は
ここで閲覧できる。追加資料とインタビューは
ゲッティンゲン大学から提供された。
(
forbes.com 原文)