現在45歳のワンの資産は、ここ1年で47%増加した。美団は、旅行の予約サービスや生鮮食料品の宅配事業も手がけているが、同社が2022年に開始した新サービスの「拼好飯(ピンハオファン)」は、フードデリバリーを割安に利用できる共同購入サービスとして、節約志向の消費者を惹きつけている。
美団の株価は、フードデリバリー市場の競争の激化を受けて、昨年は下落したが、今年の2月からは回復基調にあり、過去1年で約70%上昇している。TikTokで知られるバイトダンスもこの市場に乗り込んだが、コストの高さを懸念して配達ネットワークの構築に多額の投資を行う計画を撤回し、中国版TikTokとして知られる「抖音」を通じたクーポンの配布も中止した。
美団の第2四半期の売上高は、前年同期比21%増の823億元(約1兆7600億円)に達し、純利益はほぼ2倍の113億元(約2400億円)を記録した。これは、北京に本社を置く同社が新規顧客を引き付けるためのインセンティブを削減し、コストを抑えたことが要因となっている。
一方で、美団は中国本土外への展開を強化しており、昨年香港で立ち上げた新たな出前サービスの「Keeta」は、香港で最も人気のフードデリバリーの1つに成長している。
(forbes.com 原文)