サイエンス

2024.11.11 15:00

人間関係を妨げる「思い込み」の正体と5つの対処法

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4. 自己への思いやりが欠けている

ブルードット効果は、私たちが自分自身に対して最も厳しい批評家であるときに最も強く作用する。自分をすぐに批判することで、他人の行動を自分に対する判断や批判として解釈しがちになる。自己への思いやり、自分自身への真の優しさを育むことは、この効果を和らげるのに役立つ。自分に優しくなることで、他者の善意を推測しやすくなり、些細な行動を自分の価値に対する評価として解釈する可能性が低くなる。
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自己への思いやりを育てるためには、大切な人に話しかけるように自分自身に語りかけてみるとよい。友人がすぐに返信しなかったからといって、彼らが怒っていると決めつけるのではなく、「人にはそれぞれ事情があり、返信の遅れが個人的なものではないこともある」と自分に言い聞かせてみよう。この思考法を実践することで、他者の反応に対する不安が和らぎ、よりリラックスしたポジティブな関係を楽しむことができる。

自己への思いやりが難しいと感じるなら、心理学者クリスティーナ・チウィルが提案するシンプルな2ステップのアプローチを試してみよう(2020年にPersonality and Social Psychology Bulletinに掲載された研究より)。

1. まず自身の判断を保留し、自己への思いやりに関する自分の信念を振り返ろう。ただ自分の考えに気づき、それに親しもう
2. 筋肉を鍛えるように、思いやりを日々の習慣にしよう。最初はぎこちないかもしれないが、この変化は内面と外面の両方の経験を変え、人間関係に安らぎをもたらすことができる

5. 現在に完全に集中していない

思い込みが支配し始めると、私たちは現在(いま・ここ)から引き離され、思考との精神的な綱引きに陥る。完全に他者と関わる代わりに、自分がどう見られているかや他者の反応を過剰に考えてしまい、それが緊張を生み出し、有意義なつながりを妨げることになる。現在に根付くことで、このパターンを和らげ、より真実味のあるつながりを築くことができる。
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マインドフルネスのよく知られている利点(幸福感の向上や心理的ストレスの軽減など)に加え、2013年の研究では、マインドフルネスが感情的な反応性を減少させ、行動をよりよく調整するのに役立つことが示されている。

次の会話では、相手に耳を傾けるよう真剣に努めよう。相手の言葉に集中し、ボディランゲージに注意し、純粋な好奇心で応答しよう。過剰に分析することなく、その瞬間を楽しむことを自分に許そう。これらを実践することで、心の雑音を静め、本物でリラックスした会話を楽しみ、思い込みのプレッシャーなしで他者とのつながりを楽しむことが容易になる。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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