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2024.11.15 16:45

楽天の配送ロボット、物流問題に一石を投じるか

プレスリリースより

楽天は、11月6日から東京都中央区の一部地域で自動配送ロボットによるデリバリーサービスを開始した。実施店舗はスターバックス コーヒー晴海トリトンスクエア店、スーパーマーケット文化堂月島店、吉野家晴海トリトンスクエア店の3つとまだ限定的だが、デリバリーサービスの配達員不足が問題になるなか、これを機にロボットによるデリバリーが拡大しそうだ。

これまで楽天は、つくば市や横須賀市で自動配送ロボットによる配送サービスを試験的に行ってきたが、今回は試験ではなく正式なサービスとなる。注文は「Rakuten無料配送」サイトで行う。商品を選択し、届け先と日時を指定して決済すれば、ロボットが運んできてくれる。配送時間は10時から21時まで(店舗の営業時間にもよる)。最短で30分、最長で6日先まで15分ごとの枠で時間指定が可能。配送できる範囲は晴海1丁目から5丁目、月島2丁目と4丁目の一部、勝どき2丁目の一部で、62箇所の拠点を選ぶ形となる。これには、マンションやオフィスのほか公園なども含まれる。配送料は1件につき100円。専用サイトでは、配送中のロボットの位置や到着予定時刻が確認できる。ロボットが到着したら、自動音声電話とSMSで通知される暗証番号をロボットの操作パネルに入力して商品を受け取る。

使用されるロボットは、元Googleのエンジニアたちがアメリカで創業したCartkenのModel Cを三菱電機のグループ会社メルコモビリティーソリューションズがこのサービス向けに調整を行ったものだ。ロボットデリバリー協会の安全基準にもとづく審査にも合格している。最高速度は5.4時速キロメートル。自動走行と遠隔監視で運行される。

楽天は「今後も自動配送ロボットによる安全・安心で便利なサービスの提供を拡大し、人手不足の中においても物流イノベーションの実現を目指してまいります」と話している。デリバリー配達員の報酬単価が実質引き下げられたことなどから配達員を辞める人が増え、ここでも人手不足が問題になっている。近くに配達員がいないので配達できませんと断られることもある。そんな状況だけに、配送ロボットの活躍に期待したい。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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