ゴータム・チュガニが率いるバーンスタインのアナリストは11月4日、選挙の結果が暗号資産市場の「短期的なセンチメント」とビットコインの価格に影響を及ぼすと指摘した。ビットコインは先週、7カ月ぶりの高値となる7万3000ドル強を記録したが、現在は6万8000ドルを下回っている。
チュガニは、暗号資産を支持するトランプが勝利した場合、ビットコインが3月に記録した史上最高値の7万3800ドルを超えて、「今後の2カ月で8〜9万ドルに上昇する可能性がある」と予測した。
一方、カマラ・ハリス副大統領が勝利した場合は、ビットコインが5万ドルの底値を試す可能性があるとチュガニは警告している。この下落は、現状の価格から25%以上の急落を意味する。この予測の背景には、バイデン政権が暗号資産業界に対して厳しいスタンスを示していることが挙げられるとバーンスタインのアナリストは述べている。
しかし、どちらの候補が勝ったとしても「長期的にはビットコインは上昇する」とバーンスタインは予測しており、2025年の年末には20万ドルに達すると述べている。この上昇は、現物ビットコインETFへの資金流入に後押しされると彼らは予測している。
スタンダード・チャータードのアナリスト、ジェフ・ケンドリックは先月、ハリスが勝利すればビットコインは年末に7万5000ドルに達すると予測し、トランプが勝利した場合は、12万5000ドルに達すると予測していた。
かつてはビットコインに否定的だったトランプは、その後、推進派に転じてマーク・アンドリーセンやウィンクルボス兄弟などの暗号資産業界の大物からの支持を得ており、副大統領候補に長年ビットコインを保有するJ.D.ヴァンスを指名した。
ブロックチェーンを基盤とする選挙の賭けプラットフォームのPolymarket(ポリマーケット)におけるトランプ勝利の確率は、ここ数カ月の間、ビットコインの価格とほぼ連動している。ビットコインの価格は、トランプ勝利の確率が数カ月ぶりの高水準に達した10月29日に7カ月ぶりの高値を記録したが、週末にハリス勝利の確率が上昇したことを受けて下落した。
(forbes.com 原文)