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2024.11.05 16:00

「無口」な監視カメラをAIアシスタントにするSpot AI、47億円調達

Shutterstock.com

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自宅や職場に設置された監視カメラはただモニターするもの、というのが大半の人の認識だろう。だが、カメラが例えば我々の身の安全を守るために我々に代わってアクションを起こすとしたらどうだろうか。それを実現するのが米サンフランシスコ拠点のSpot AI(スポットAI)だ。急成長中の同社は10月31日、3100万ドル(約47億円)を調達したと発表した。
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「ほとんどの人工知能(AI)は、コンピュータや他のデバイスに搭載されているだけのデジタル技術だ」とSpot AIのリッシュ・グプタ最高経営責任者(CEO)は言う。「我々は初めてAIを物理的な領域に持ち込んでいる」

グプタが意味するところは、Spot AIの技術はビデオ画像を分析し、それに応じてどのように対応すべきかを決定して実行に移すことができるということだ。例えば工場で用いれば、フォークリフトの運転手が他の作業員に近づきすぎていると判断して、自動的にブレーキをかけるということが考えられる。小売業では、客が会計のためにカウンターに近づいているが、販売員がいないことに気づき、スタッフを呼ぶというケースもあるかもしれない。そのほかにも、不審者が敷地や建物に入ろうとしていることに気づき、照明をつけたり、拡声器で侵入者を追い払ったり、警察に通報したりといったアクションを起こすというケースもありえる。

「ビデオカメラをAIアシスタントに変えることに全力を注いでいる」とグプタは言う。「ほとんどのカメラはできることが限られているが、当社の技術はセキュリティを高め、安全性を強化し、業務を改善できる強力なツールに変える」
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Spot AIの技術は大規模言語モデル(LLM)の原理に基づいて構築されている。ソフトウェアは、新しい画像から状況を推測し、それに応じて行動することができるよう、既存の映像で訓練されている。「カメラには『目』があるが、今は見たものを分析する『脳』と、分析に基づいて行動できる『手』を備えている」とグプタは言う。

Spot AIの技術を使用するにあたっては、新しい機器を購入する必要はない。Spot AIのツールは、あらゆるIPカメラ、つまりインターネットやLAN経由で映像を送信できるカメラからのストリーミング映像に対応する。顧客は、映像データを処理できるわずかなハードウェアを導入するだけでよく、既存のネットワークで膨大な量のデータを管理する必要はない。

重要なのは、状況に応じたツールの反応を顧客がコントロールできることだ。そしてツールに慣れるにつれて、徐々に手を加えていくことができる。例えば、当初は差し迫った事故など、特定の事象が発生したときにアラートが鳴るよう設定し、やがて自動ブレーキなどより能動的な介入を加える、ということができる。
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翻訳=溝口慈子

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