外観デザインの変更こそ、大幅に小型化されたMac miniが目立つ程度だが、自社設計のチップが大幅に高性能化され、生成AIを「内蔵」させるための準備が推し進められている。この動きはiPhoneシリーズ、iPadシリーズで「AI対応」を行うため、システムチップなどの底上げを進めている一連の流れと同期したものだ。
中でもAIの時代を見据えた包括的な製品戦略の一環として注目すべきは、エントリーモデルであるMacBook Airのメモリ搭載容量を16GB以上とした点だ。
最も多く販売されているMacのラインナップであるMacBook Airだが、従来は8Gバイトメモリがベーシックグレードだった。今回の一連の発表では価格を維持したままメモリ搭載量が倍増しており、事実上の大幅値下げと言える。
![大幅に小型化されたMac mini(Apple)](https://images.forbesjapan.com/media/article/74788/images/editor/0f5d68acd0229b049988da620582ac13d5a52ea2.jpg?w=1200)
このコラムでは三日間の振り返りながら、各製品を軽く紹介した上で、アップルのMac戦略についてその全体像を俯瞰していくことにしよう。
iMac:アップルの最新技術でリメイク
新型iMacは12メガピクセルのセンターステージカメラを搭載。iPad Proで導入されていた技術が、iMacにも展開された形だ。机の上を映し出すデスクビュー機能と、被写体を中央に捉え続けるセンターステージカメラの映像は、ピクチャー・イン・ピクチャーでその両方を捉えることができる。ハイブリッドワークでの利便性もあるが、自宅で手軽に動画作成、編集を行う際のメインカメラとしてiMacのカメラを使う人も出てくるだろう。
また、デスク上のアイテムをリアルタイムで共有しながら、発表者の表情も同時に伝えられる。オンラインを通じたプレゼンテーションのスタイルにも、新たな可能性をもたらしている。この機能は一連の発表ウィーク最後に登場したMacBook Proの新モデルにも搭載されている。
![機能が底上げされたiMac(Apple)](https://images.forbesjapan.com/media/article/74788/images/editor/693f44d916b72ca73d5caae4461232bdf2800386.jpg?w=1200)