Apple Intelligenceの日本語対応は4月から
一連の発表は、Apple Intelligenceを中心にすえたアップル製品戦略における、基礎となるものだ。もちろん、高性能化は歓迎するところだろうが、生成AIをどのように製品価値、体験価値の高さへと転換するかを第一に掲げる時代における、新しい方向を示している。より自然な対話によりテクノロジーを使いこなすパーソナルツールがどのようなものになるのかは、マイクロソフトを含めまだ「模索している最中」であることは否定できないが、より優れた結果を得るためにはハードウェア製品ポートフォリオ全体を、新しい技術に対応したものへと刷新しておく必要がある。
アップルは、異なるジャンルの自社製品を連携させるクロスデバイス機能の強化も行っており、iPhoneの機能をMacから利用可能にするなど、その統合は深化を続けている。この方向のさらなる未来には、数年後の普及を目指すApple Vision Proも控えている。
なお、Apple Intelligenceの英語圏以外への展開は、2025年4月から開始されることが発表されている。日本語もこの中に含まれており、アップルは単に言語に対応するだけではなく、各国ごとのビジネスマナーやトーンマナーに則ったパーソナル生成AIに仕上げていく方針を示している。
Apple Intelligenceの機能は、すべてが同時に提供されるのではなく、継続的な開発の中でOSの中にある多様なアプリケーションにも応用されていくと発表されている。その完成はおそらく来年の秋くらいになるのだろうが、次のOSバージョンまでには、各プラットフォームにおいてより重要なものになっているに違いない。
その進化の足がかりとなる基盤が、今回の一連のアップデートで整えられたのだ。