EXILE SHOKICHIはアーティストとしての活動に加え、食の造詣の深さで知られており、特にワインや牛肉への強いこだわりは業界では有名だ。その探究心は凄まじく、肉のプロフェッショナルとタッグを組み、自らのブランド牛「八将牛」を育てるまでに至っている。
彼が長年温めてきたプロジェクトの一環である本イベントは、LDH全面協力のもと2日間にわたり繰り広げられた。1日目は全国から厳選した焼肉店を集結させ、人気焼肉店の味をBBQ形式で楽しむことができるフェスを開催。EXILE SHOKICHI自らDJを務めるなどエンタメ的要素もふんだんに盛り込み、祭典への来場者は5000人越え、会場の『キラナガーデン豊洲』は大いに盛り上がりを見せた。
そのなかでヴェールに包まれていたのが、2日目に『俺のフレンチ グランメゾン 大手町』で催された完全招待制のダイニングイベントだ。著名シェフとのコラボイベントは昨今枚挙にいとまがないが、この企画の特筆すべき点は、予約困難店のシェフのみならず、ブランド牛の畜産農家や肉卸業者にもフォーカスし、彼らを「肉の匠」と位置づけその哲学や想いを発信しているところにある。
今回は88人の限られたゲストが体験したこのプレミアムなダイニングイベントに潜入し、EXILE SHOKICHIと肉の匠たちが思い描くミートカルチャーについて取材した。
肉の匠が紡ぐ「命のリレー」
北海道出身であるEXILE SHOKICHIが、北海道大空町にある大橋牧場の大橋遼太氏とブランド牛「八将牛」を育てようと意を決したのは2019年のこと。その後、牛に関するあらゆる学びを深めるべく全国を行脚し、食肉にかかわる様々な匠たちに出会った。子牛を生産して販売する繁殖農家、子牛を購入し育てる肥育農家、安全且つ適切な飼料を提供する餌業者、安定して良質な肉を提供する卸業者……こうしたプロフェッショナルの尽力と調理者の技を通じて食べ手の口に届くという「命のリレー」を目の当たりにし、感銘を受けると共に表現者として伝える使命感を持ったという。
まさにMEAT MANIA JAPAN最大の目的は、バトンを繋ぐ人々にスポットライトを当て、彼らの愛と情熱を示し、ゲストたちにもリレーの追体験をしてもらうことにあった。