北米

2024.11.02 09:00

国防総省に歩み寄るOpenAIの女性幹部と「米陸軍長官」の親密な関係

合衆国陸軍長官のクリスティーン・ワーマス(Tom Williams/CQ-Roll Call, Inc via Getty Images)

国防総省が生成AIへの関心を高める中で、OpenAIも軍への販売網の構築に力を入れている。フォーブスは先日、同社がペンタゴンとの取引を進めるために、政府との緊密なつながりを持つ政府請負業者のCarahsoft(キャラソフト)と提携したと報じていた。
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OpenAIは既に、キャラソフトとの提携を通じて、NASAや国立美術館、農務省に数十万ドル相当のChatGPTのライセンスを販売した。同社はまた、キャラソフトが「陸軍向けの商用ITサービスの主要な供給源」にすることを目指す「CHESS」と呼ばれる契約の枠組みにも参加している。

OpenAIはまた、政府の元高官や元職員の採用を拡大中で、6月に元米国家安全保障局(NSA)長官兼米サイバー軍司令官のポール・ナカソネを取締役に任命し、先日もホワイトハウスの元職員をチーフエコノミストとして採用した。また、防衛企業パランティアの元セキュリティ責任者であるデイン・スタッキーも今月、OpenAIへの移籍を発表し、「安全なAGI(汎用人工知能)の開発を支援する」と述べていた。

マリガンは、OpenAIがプロダクトの使用ポリシーを変更した今年2月にOpenAIに参加していた。彼女は、長年にわたり安全保障のアドバイザーとしてホワイトハウスや司法省、国家対テロセンターに勤務し、直近ではワームス長官の参謀長を務め、公共政策や広報、立法問題、業務管理などの「戦略的助言」を行っていたとリンクトインに記載している。
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ワームス長官のスタッフに加わった直後の2022年9月のX(旧ツイッター)の投稿でマリガンは、「自慢するつもりはないけれど、ワームス長官の参謀長として働くのはペンタゴンで最高の仕事かもしれない」と述べていた。また、今年初めには、ヒョウ柄のコートを着たワームス長官が米軍兵士たちと並ぶ写真をシェアして、「これこそボスレディのエネルギーだ。私は彼女のことが大好きだ」とコメントしていた。

マリガンがリンクトインに投稿したワームス長官とのツーショット写真には、OpenAIの社員たちが賛辞を寄せていた。同社の政府営業責任者のフェリペ・ミロンは「ファイヤー」の絵文字を投稿し、別の社員のアナ・ミンは「最高ね」と書き込んだ。マリガンは、別の社員からの投稿に「私は今絶好調」とリプライした。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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