もし、パスポートを紛失したり盗まれたりしたら、適切な保険に加入していれば再発行に必要な費用が補償される(ただし日本の海外旅行保険の場合、パスポートの盗難は補償されるが紛失や置き忘れの場合は補償されないものも多いので注意が必要)。マイアミの弁護士であるデビッド・ワイゼルバーガーは、外国旅行中にパスポートを盗まれた体験の恐怖を忘れないだろうと語る。
「保険で費用が補償されるだろうと思い込んでいました」とワイゼルバーガーは言う。「しかし、費用の一部しか払い戻しされないと知って驚きました。保険約款を確認すると、ホテルのセーフティボックスから盗まれた場合は補償されるが、個人のバッグから盗まれた場合は補償されないと書かれていたのです」。
紛失したり盗難に遭ったパスポートが、どのような状況でも確実に補償されるように、常に旅行保険の契約内容を確認することにしたとワイゼルバーガーは語っている。
筆者と家族はフランスに入国できたのか?
さて、息子のパスポートはどうなったのか? 私たちは落ち着いて考えた後、ゲートの係員に助けを求めた。彼女は清掃中の機内を調べる手配をしてくれた。そして案の定、パスポートは確かに息子が置き忘れた場所にあった。私たちは何の問題もなく税関を通過することができた。しかし、危ないところだった。そしてこれは大事な教訓にもなった。それ以来、私の息子は世界中を旅しているが、常にパスポートの場所を把握している。もう二度と置き忘れたことはない。
パスポートの紛失は、人生における些細な不運かもしれない。しかし、シャルル・ド・ゴール空港のターミナルで強制送還もあり得る状況に直面し、私は皮肉な笑みを禁じ得なかった。私たちは大西洋を渡ってきたのに、ゲートとフランスの税関との間で立ち往生しているのだ。幸運にも私たちはフランスに辿り着き、息子はひと皮むけて賢い旅行者になった。そして私は、時には最高の子育ての瞬間が災害に近い包装紙に包まれてやってくることがあると学んだ。
(forbes.com 原文)