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2024.11.19 16:00

サステナビリティへ挑戦する建築 自然との共生と永く愛される住まいづくり

東急不動産が展開する、新築分譲マンション「BRANZ(ブランズ)」。持続可能な心地よい暮らしと環境への貢献を目指す“環境先進マンション”だ。自然環境と共生するための建築のあり方や、環境先進と資産性の関係とは。

住宅や商業施設、国内外の大規模なプロジェクトを手掛ける建築家の永山祐子と、東急不動産 住宅事業ユニット 関西住宅事業本部 本部長で、BRANZブランドのリブランディングも手掛けた山縣晴夫が語り合う。
 


山縣晴夫(以下、山縣):永山さんは、我々東急グループが運営する「東急歌舞伎町タワー」の建築設計をはじめ、スピード感をもって活躍の場を広げておられます。2021年に開催されたドバイ万博の日本館に続き、2025年の大阪・関西万博では、2つのパビリオンの設計を担当しているそうですね。

永山祐子(以下、永山):はい。そのうちの1つ、「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」では、ドバイ万博の日本館のファサード(建築物の正面部分のデザイン)をリユースしました。

それを実現できたのは、協力してくださったパートナー会社がいたからこそ。そもそも、予算の範囲は建物を建てて壊すところまでで、そこから先の日本へのリユース資材の輸送、保管などは建築家自身で進めなければなりませんでした。そのとき、「日本館のファサードを解体して再利用したい」という私の想いに共感してくださった、総合建設会社の大林組と運送会社の山九にご協力いただきました。

2020年ドバイ国際博覧会日本館

2020年ドバイ国際博覧会日本館

山縣:日本とは距離がある中東から建材を運んで保管するとなれば、協力者を募る以外にも、さまざまな障壁があったのではないでしょうか。

永山:そうですね。まず、日本と海外では、建材の規格が異なるという課題があります。持ち帰ったファサードの規格はJISでないため、日本では使えません。また、現在の建築基準法だと、一度使用した建材をリユースするのは簡単ではなく、いくつかの条件や規制がありました。

そこで、大阪府に検査証明書を提示し、建材の構造的な安全性を説明することに。協議の結果、「万博終了後には解体する仮設建築物であること」を条件に、再利用できることになったんです。

山縣:そういった経緯があったのですね。建材のリユースは、いつ頃から意識し始めましたか。

永山:きっかけは、「サステナビリティ」をサブテーマに掲げていたドバイ万博です。各国のパビリオンも、そのテーマを意識することが求められました。また、半年間という期間限定の建物を設計するのは初めてで、「時間をかけて作った建物を跡形もなく壊すのはさびしい」という気持ちも湧いてきたんです。その想いが、今回の大々的なリユースにつながっています。

ドバイ万博以降に関わるイベントでは、建材のリユースに積極的に取り組んでおり、その一つが「ハンモックシリーズ」です。イベントのため廃棄魚網をリサイクルしたオリジナルのネットを使ったハンモックをデザインしました。

その際にも「イベント終了後に廃棄するのはどうなのか」と思い、その後日本全国さまざまな場所で形を変えて展開しています。

業界や組織が違うと、建材のリユースが難しいときもあります。しかし、私たち建築家やデザイナーが介在することで、公共機関と民間企業、また、競合する民間企業同士などをつなぎ、一度利用した建材を次につなぐことができるんです。
建築家 永山祐子

建築家 永山祐子

自然と共存する心地よい住まいで、ウェルビーイングな暮らしを実現

山縣:建築におけるサステナビリティについて、永山さんは建築家としてどのように考え、実践しておられますか。

永山:基本はいいものを作って、永く愛してもらうことだと思います。また、ずっと使い続けてもらうために、住む人のライフスタイルや好み、家族構成などに合わせて、フレキシブルに対応できる空間にすることも重要です。この2つを踏まえれば、恒久的に使ってもらえるだろうなと。

加えて、経年変化によって、より魅力が増すデザインも大事ですね。どんな建材でも、時間が経てば、古びてしまうのは当然のこと。メンテナンスしてもらいつつ、年月を経ることで、さらに愛着が持てるデザインを意識しています。

山縣:とても共感します。我々が目指しているのも、お客様から永く愛される住まいづくりです。その想いを形にしたのが新築分譲マンションブランド「BRANZ」で、2021年のリブランディングでは、「環境先進を、住まいから。」というブランドコンセプトへ刷新しました。

環境面での取り組みにも注力することで、ずっと先の未来まで続く、環境にも人にもやさしいウェルビーイングな暮らしを実現できる「環境先進マンション」を押し出しています。

永山:具体的には、どんな取り組みを行なっていますか。

山縣:外構空間をはじめ、緑化に力を入れ、植物などの自然要素を積極的に取り入れるだけでなく、「ZEH(※)」の標準仕様化や再生可能エネルギーの活用による省エネルギー・創エネルギー化などを行っています。

※「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称で、断熱や省エネルギーなどのエネルギー消費低減と発電によるエネルギー創出を総合して、年間の一次消費エネルギー量の収支をゼロにすることを目指した住宅のこと

ただ、環境への取り組みに注力し、快適性や心地よさを実現すると同時に、上質な空間デザインで美しさを追求するという両方のバランスを取ることは非常に難しいと感じていました。それを乗り越えたのが、2025年4月中旬に販売開始予定の「ブランズタワー大阪梅田」で、今後の物件についても、環境取り組みと洗練されたデザインが共存する開発を進めていきたいです。
ブランズタワー大阪梅田の外観

ブランズタワー大阪梅田の外観




ブランズタワー大阪梅田のエントランス

緑豊かなブランズタワー大阪梅田のエントランス

永山:エネルギー問題もサステナビリティの課題ですが、「BRANZ」で実現した省エネルギー化についても詳しく教えてください。

山縣:例えば、ブランズタワー大阪梅田では、日本初の高層マンションでの「ZEH-M Ready」認証取得を実現しました。高い断熱性能等による省エネルギー住宅というだけでなく、高い発電効率を実現する次世代エネファームを実装し、余剰電力の大阪ガスさんへの売電等により、住棟全体で50%以上の省エネを実現しています。

また、災害によって停電が発生しても、エネファームによる自家発電によって一部のコンセントから電力供給されるため、照明機器やスマホを使用できたり、また各水栓からの給湯も可能です。

復旧までの数日間の電気・家庭用水をまかなえる高いレジリエンス性能も備えています。

永山:防災面でも安心感が高いマンションなのですね。一方、規模が小さく、高効率な設備・システムを導入できない建物に対して、私たち建築家ができるのは「自然エネルギーを活用しやすい空間を設計すること」だと思っています。

例えば、窓の配置を工夫して風通しをよくしたり、直射日光が入らないように縁側を設けたりするなど、古民家の知恵を生かして工夫する。そうすれば、機械設備に頼らなくても、自然エネルギーを利用して室内温度を調節できます。

大事なのは、何十年経っても愛してもらえる建物をつくること。そう考えたとき、日常生活で無理なく使ってもらえる工夫をきちんと考えていきたいです。

価値向上につながる、持続可能な「グリーンな住まい」

永山:「緑化」もサステナビリティの取り組みとして、非常に重要です。今年のグッドデザイン賞の審査過程で知ったのですが、「BRANZ」では10年先を見据えながら植栽の管理をされていますよね。

山縣:そうなんです。「GREEN AGENDA(グリーンアジェンダ) for BRANZ」という、中長期を見据えて豊かな緑と多様な生き物がマンション敷地内に息づく景観管理計画です。

永山:また、管理だけでなく、そこに住む人たちに植栽や生き物への理解が深まる情報発信やイベントまで企画されているのが素晴らしいですね。適切に管理され、美しく生長していく植栽は幸福感だけでなく、建物の価値も高めてくれます。そのことを理解できないと、住まいを愛し続けることができないと思うので。

山縣:我々は永く愛される住まいづくりのために、お引き渡し後10年間というスパンで、お客様と一緒に植栽を育てていくという考え方です。そのため、物件ごとの立地や風土、特性に合わせた植栽を選んでいます。また、生長した植栽の落ち葉なども肥料として使うことで、土中の微生物や虫などを育て、鳥なども集まる景観を生み出そうとしています。
引き渡し後にも、お客様と一緒に植栽を育てていくという「GREEN AGENDA」。左下はブランズ自由が丘の竣工写真。右下がGREEN AGENDAに則った10年後の予想図。

引き渡し後にも、お客様と一緒に植栽を育てていくという「GREEN AGENDA for BRANZ」。左下は導入第一号物件であるブランズ自由が丘の竣工写真。右下が10年後の目標イメージ。

永山:緑が多い環境は、子育てにもいいですね。自然の力を借りて植物を育て、そこに集まる虫や鳥の存在を知ることができます。それを受け入れる環境は、特に都会で育つ子供たちにとって、とても豊かなことだなと。

緑化といえばよくあるのが、緑化率に適合させるためだけに屋上に人工芝を敷くなど、とりあえず空いている場所に緑を入れることです。でも、そうではなく、自然のままに育った緑を入れて、住んでいる人たちが親しめるようにしないと、本来は意味がなくて。

山縣:おっしゃるとおりですね。そもそも、計画的に緑を配して育成していかないと、緑化は実現できません。そこで我々は、マンションの計画段階から美しく生長していく植物による景観も含めた企画設計を行っています。

そうしたグリーンな住まいは、住民の方だけでなく、周囲にお住まいの方からも愛されます。緑が豊富な建物はきちんと手入れすることで美しい景観を生み出し、愛着を持って大事にしていることが周囲にも伝わるからです。

また、自然豊かな街とも調和しやすく、街の景観をより良くする、という効果も。例えば、美しいイチョウ並木が特徴的な白金台のプラチナ通りに建設中なのが「ブランズ白金台五丁目」です。並木との調和を考えて設計された建物は、周辺にもいい影響を還元できます。そのようなマンションは資産価値が高くなることが期待され、お客様に喜んでいただけます。
ブランズ白金台五丁目

ブランズ白金台五丁目

永山:自然と触れ合える環境に価値を感じる人が増え、サステナブル建築への理解度も上がっていますよね。見た目の美しさだけでなく、建築物の背後にあるストーリーに共感して選ぶようになってきた今の時代、建築家にできるのはストーリーを描き、ずっと使い続けられる建物の良さを伝えること。理解してもらえるように、うまく伝えていかないといけないなと感じています。

山縣:我々はまず、お客様から「永く住んでも環境に優しく、快適に暮らせる」と思っていただけるような開発をしなければいけません。そのためには機能性だけでなく、デザインにもこだわる必要があります。何年経っても評価されるマンションは流行にとらわれない、古びることのないデザインで、永く住むほど愛着が湧きます。

そういうマンションをどんどん増やしていくことで、マンションへの愛着が街への愛着に広がり、環境に優しく景観に優れた街に変えていく、それが我々の使命だと思っています。

東急不動産 住宅事業ユニット 関西住宅事業本部 本部長 山縣晴夫


東急不動産株式会社 公式サイト

新築分譲マンション BRANZ(ブランズ) 公式サイト

ブランズタワー大阪梅田

ブランズ白金台五丁目

Promoted by 東急不動産 / text by 流石香織/ photograph by 大中啓/ edited by 杉山大祐(ノオト)