グローバル調査結果の主要項目には、「メンタルヘルスに関する偏見」「育児や介護の負担」「リモートと出社とのワークバランスの調整」、そして先述の「マイクロアグレッション」に加えて「ジェンダー平等」などがある。
そこで、セッションでは、企業の具体的な取り組みについて語られた。富士通では、「富士通トランスフォーメーション」略し、「フジトラ」を実施。「パソコンなどのハード機器の会社というイメージだと思いますが、ここ4〜5年は、DXサービスに移行しています。自分の希望キャリアを自ら手を挙げてデザインできる人材システムを導入したところ、女性が経験する出産や育児などのステージによって、職場を選べるメリットが功を奏して、離職率が格段に下がりました」(山本役員)
一方、ポーラは、これまでのトップダウン型&長時間労働を脱して「マッチョな組織リーダーから、柔軟な競争型リーダーへ」を目指しているという。及川社長曰く、「女性管理職を、色眼鏡でジャッジしない組織作り」を実践。こういった大企業の取り組みに対し、「スタートアップエコシステム協会」藤本理事は、「スタートアップも大企業も、やる事は同じだと思います。但し、スタートアップで働く社員は、強い気迫を持っていないと会社が小さいので、潰れてしまう危険性を孕んでいます。そこで、女性1人1人にかかる負担が大きく、リーダーがもたらす影響力が大きいのも事実です」