北米

2024.10.23 13:30

エミネムがハリス副大統領の応援スピーチ、激戦のミシガン州で

Photo by Scott Legato/Getty Images

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ドナルド・トランプの声高な批判者として知られるラッパーのエミネムが米国時間10月22日にミシガン州デトロイトで開かれたカマラ・ハリス副大統領の集会に登壇し、ハリスへの支持を表明した。激戦州のミシガン州での選挙戦が僅差であると報じられる中、エミネムからの支持は重要な動きとなる可能性がある。

エミネムは、この日のイベントでラッパーとしてのパフォーマンスは行わなかったが、自身に続いてイベントに現れたバラク・オバマ元大統領を聴衆に紹介した。

エミネムの登場は、デトロイト出身の歌手であるリゾが19日に同じくハリスの集会でスピーチを行った直後のことだ。リゾはそのスピーチの中で、ハリス副大統領が「全米をデトロイトのような町にしてしまう」とトランプが主張したことに抗議し、デトロイトが誇り高く、回復力のある都市だと称賛した。

エミネムは、2016年にリリースした楽曲の『Campaign Speech』で、トランプとその支持者を痛烈に批判した。彼はトランプを「暴走する砲台」と呼び、トランプが大統領になれば「誰の言うことも聞かず、ボタンに手を置くことになるだろう」とラップした。

エミネムはまた、2017年のBETヒップホップアワードでの『The Storm』でもトランプを「核戦争を引き起こすかもしれない神風特攻隊」と呼び、「トランプが唯一得意なのは、人種差別することだ」と断じた。

エミネムは、自身のトランプ支持者のファンたちを「トランプか俺かを選べ」と挑発し、「俺が代わりにやってやるよ。クソ食らえ!」と言い放った。彼はまた、2017年12月のインタビューで、トランプに「血が煮えたぎるような怒りを感じる」と語り、トランプが「実現しない夢を人々に売りつけた」と批判した。

エミネムは、自身のファン層である労働者階級の白人がトランプの支持層と重なることを認めているが、ファンを失っても構わないと語っている。彼は、2017年のインタビューで、自分が「貧しいホワイト・トラッシュの出身」であることを認めつつ、「俺に共感する奴らがどうしてトランプに共感できるのかわからない」と語った。

エミネムはまた、2018年のビルボードのインタビューでも、白人労働者階級の有権者がトランプを支持することに疑問を呈し、「あのクソ億万長者が助けてくれると信じるなんて」と批判した。

ハリスとトランプは、ミシガン州で僅差の選挙戦を繰り広げている。ミシガン州は、バイデンが2020年に勝利した「ブルーウォール」の一角であり、ハリスはこの州を守ろうとしている。21日に発表されたワシントン・ポスト紙とジョージ・メイソン大学の有権者調査では、ハリスがトランプを49%対47%でリードしていた。しかし、9日に発表されたキニピアック大学の調査では、トランプがハリスを50%対47%でリードしていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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