ABCニュースは匿名の情報筋の証言として、ピンクコカインやコカイン、ベンゾジアゼピン、クラックが検死の結果、ペインの体内から検出され、ホテルの部屋で即席のアルミパイプが発見されたと報じている。
ピンクコカインは、興奮剤と抑制剤を含む粉末状の混合物で、他のセレブの間でも使用が蔓延していると米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)の取材に対して研究者が語っている。
デザイナードラッグと呼ばれる合成薬物の一種であるピンクコカインは、エクスタシーやメタンフェタミン、オピオイドなどに加えて、昨年10月に亡くなった人気ドラマ『フレンズ』の俳優のマシュー・ペリーの死因とされるケタミンを含んでいる場合が多い。
米麻薬取締局(DEA)によると、ピンクコカインは近年、米国のクラブシーンで広く見られるようになっており、複数の薬物がランダムに混合されているため、特に危険度が高いという。
CBSニュースによると先日、性的人身売買などの容疑で起訴されて収監中のショーン・コムズもピンクコカインを常用していたという。さらに、インスタグラムの著名インフルエンサーのメイシー・マリー・ラザーズも、今年初めにマイアミで2人を死亡させた自動車事故を起こした際に、この薬物を使用していたと警察に語っていた。
パデュー大学の幻覚薬の研究者であるデイビッド・E・ニコルズ博士は、ピンクコカインについて「その使用がどのような結果を引き起こすかは、神のみぞ知る」とNYTの取材にコメントしている。
ワン・ダイレクションのメンバーのペイン(31)は10月16日、ブエノスアイレスのホテルの3階バルコニーから転落して亡くなった。彼の死の直前にホテルのマネージャーは、911に電話をかけ、薬物とアルコールの影響下にある客がバルコニーに居ると警察に訴えたと報じられている。
ペインのホテルの部屋とされる写真には、アルミホイルや粉状の物質、ライターがテーブルの上に散らばっていた。21日にABCニュースが伝えたところによると、彼の体内からはピンクコカインを含む4種類の薬物が見つかった。
(forbes.com 原文)