司法省は、ジェフリーズとパートナーのマシュー・スミス、ブローカーのジェームズ・ジェイコブソンの3人を、性的人身売買と州をまたいだ売春に関与した罪で起訴したと明らかにした。
検察当局によると、3人は2008年12月から2015年3月までの間、若い男性たちにモデルとして起用されるチャンスがあると信じさせ、「セックスイベント」への参加を強要していた。参加しないとキャリアに悪影響が出ると脅していたという。
ジェフリーズとスミスは「セックスイベント」を開催するための資金を提供し、イベントの「進行管理」を担うスタッフの人件費や交通費を負担したとされる。一方、ジェイコブソンは全米各地でモデル志望の男性を募集し、面接を行ったとされている。
22日に公開された起訴状によれば、ジェイコブソンは面接の際、応募者に自分との性行為を要求したという。
検察はまた、ジェフリーズとスミスが一部のモデル志望者に対し「処方箋が必要な勃起誘発剤」を注射するよう指図したり、自らモデル志望者に注射したりして、「そうしなければ身体的に不可能か、その気にならない」性行為を行わせたと主張している。
ジェフリーズの代理人を務めるブライアン・ビーバー弁護士とアバクロンビー&フィッチは、フォーブスの取材にすぐには応じなかった。ただ、ジェフリーズとスミスの代理人は以前、英BBCに対し、いかなる不正行為も「強く否定」していた。
司法省によると、ジェフリーズ、スミス、ジェイコブソンの罪状認否の日程は未定。
3人の被害者とされる人々の代理人を務めるブラッド・エドワーズ弁護士は、フォーブスに宛てた声明で、ジェフリーズとスミスが「米国史上最も組織化された性的人身売買組織」を運営していたと非難した。
ジェフリーズは1992年から2014年までアバクロンビー&フィッチのCEOを務めた。しかし、同社の名の下に性的人身売買組織を運営していたとして昨年、民事訴訟を起こされた。
訴訟代理人の法律事務所Edwards Henderson(エドワーズ・ヘンダーソン)は、ジェフリーズが20年以上にわたり、モデル志望の若い男性たちにアバクロンビー&フィッチでの仕事を約束し、世界各地のホテルに誘い込んでセックスを強要していたと訴えている。ジェフリーズはこの疑惑を否定。代理人のビーバー弁護士は、前CEOは私生活についてはコメントしないと述べていた。
この訴訟では、モデル志望者が面接を受け、秘密保持契約に署名した後、別の部屋に連れて行かれて薬物を投与され、ジェフリーズやスミス、その他の人物とセックスを強要された経緯が詳細に語られている。被害者は100人を超えるとされ、ジェフリーズとアバクロンビー&フィッチを相手取った集団訴訟に発展するとみられていた。
(forbes.com 原文)