Forbes BrandVoice!! とは BrandVoiceは、企業や団体のコンテンツマーケティングを行うForbes JAPANの企画広告です。

2024.11.11 16:00

企業、官公庁、自治体、そして人材。すべてに寄り添い課題を解決する4つの戦略

少子高齢化が進む日本社会において、労働力人口の減少は深刻な課題となっている。生産性の向上が求められる中、企業は持続的な成長のために新たな人材戦略を模索している。大手総合人材サービス企業であるアデコは、この難題にどのように向き合っているのか。2024年4月1日付で同社の代表取締役社長に就任した平野健二氏に、アデコの4つの戦略と今後の展望について聞いた。

労働力人口減少によって浮き彫りになった社会課題

アデコは、世界60の国と地域で事業を展開する人材サービスのグローバルリーダーAdecco Groupの日本における中核法人のひとつである。「『人財躍動化』を通じて、社会を変える。」をビジョンに掲げ、企業・官公庁と求職者の双方の課題やニーズに寄り添いながら人材派遣、アウトソーシング、人材紹介・転職支援、コンサルティング、組織開発支援といった、総合的な人財サービスを提供している。

そのアデコは、2024年4月1日付で代表取締役社長に平野健二が就任、新たなリーダーシップの下、さらなる成長と革新を目指す。平野は、少子高齢化により人手不足に直面している日本の労働市場には大きく3つの課題がある、と指摘する。

「ひとつ目は、少子化に起因する労働力人口の減少です。限られた労働力を補うためには一人あたりの生産性を向上させる必要があり、テクノロジーの活用も重要になるでしょう。ふたつ目が、人材の流動性の低さ。以前ほどではないものの、日本では入社した企業に定年まで勤めるという考えがまだ根強く残っています。これが労働市場全体の生産性低下の一因になっているため、もっと流動性を高め、個々のスキルが最適に活用されるような環境に変えていく必要があると思っています。そして三つ目が、地方の労働力不足です。特に中小企業や地方自治体では人材確保が難しく、大都市圏との格差が顕著になってきています」

世界的に広がりを見せる人的資本経営により、日本においても人を大事な資本と捉える時代になったが、特に中小企業では人材課題の解決に手をこまねく状態が散見される。「その課題を解決するパートナーとなるのが私たちの役目です。例えば、人材派遣事業では単に人材を派遣するのではなく、リスキリングやキャリア開発に関するサポートも充実させることによって付加価値を高めています。また、BPOをはじめとするアウトソーシングサービスの提供で、企業や官公庁における生産性向上実現を支援しています」と、平野は力を込める。

より良い社会実現へのキーワード「人財躍動化」

平野がリーダーシップを発揮する背景には、自身の豊富な現場経験がある。

平野は20年以上にわたり、人材サービス業一筋にキャリアを積んできた。同業界に特別なこだわりがあったわけではないと言うが、04年にアデコに入社してからは、営業職として数々の大型案件を獲得し、トップセールスとして活躍した。その後、部門長や事業本部長を歴任し、18年には執行役員ジェネラル・スタッフィング COOに就任。アデコの中核事業である人材派遣事業の拡大とアウトソーシング事業の強化に取り組み、数々の成果を上げた。平野がそのなかで、「ビジネスの中心は人」であることを改めて実感し、「人材サービス業界全体としての社会への貢献度を上げたい」という強い想を抱くようになったという。

「例えば、ここ10年で労働者派遣法の改正により無期雇用が導入されるなど、人材派遣業界の環境は大きく変わっています。働き方や雇用形態も多様化し、さまざまなニーズがあります。派遣社員として働くなかでスキルアップを目指す方もいれば、将来的に正社員として働くことを希望する方もいます。ライフステージによって働き方を変えることも珍しくなく、フリーランスとして独立する方も増えています。それぞれが目指す理想のキャリアを実現できるように私たちがサポートすることで、働き手は生き生きと働けるようになり、それが企業の生産性向上、ひいては日本経済の全体の活性化につながると考えています。このように企業と働く人々の双方に価値を提供し、社会全体に変革をもたらすことができるのが、人材サービスの大きな魅力だと考えています」

この平野の思いとシンクロするのが、アデコの「『人財躍動化』を通じて、社会を変える。」というビジョンだろう。2021年にスタートした5カ年の中期計画で打ち出されたこのビジョンは、「仕事を通じて躍動する人財と、人財が躍動できる環境の創出により、社会へ変革をもたらす」ことを目指している。

アデコは、経済効果試算の分野で著名な関西大学の宮本勝浩名誉教授の協力を得て、ビジョンを持ち生き生きと働く人材が増えること(=人財躍動化)がもたらす経済効果の分析を実施した。そして、試算の結果、日本の働き手の躍動化が実現することによる、年間生産性向上額が22兆3624億円に達する可能性が示された。

「当社の従業員や派遣社員だけでなく、顧客企業の社員の方、そして世の中の働き手全体が躍動できる労働環境を創造する。その取り組みの推進により、日本の生産性を飛躍的に向上させる『社会変革企業』となるのが、私たちの目標です」

ビジョンを実現する4つの戦略

アデコでは、ビジョン実現を目指して、以下の4つの戦略を掲げている。

1. アウトソーシング事業の強化

平野が注力するアデコの主要事業のひとつ。平野は、官公庁をクライアントとする数百億円規模の大型プロジェクトをいくつも成功に導いてきた。24年には、官公庁・自治体向けのアウトソーシング事業を専門に手がける「パブリックソリューション事業本部」を新設し、地方自治体の人手不足やデジタル化の遅れといった課題解決の支援にもこれまで以上に積極的に取り組んでいく方針だ。

「官公庁や自治体の案件は、災害をはじめとする突発的な事態に伴うものも多くあり、スピード感とクオリティを両立することが求められる。これまで培ったノウハウが生かされています」(平野)

2. 外国籍人材の人材紹介と就労・育成支援

22年に入管法に基づく登録支援機関の認定を受け、「特定技能外国人の人材紹介および育成支援サービス」を開始。また、単に人材を紹介するだけでなく、賃貸住宅への入居支援や日本の社会・文化への適応支援など、包括的なサービスの提供にも尽力する。就労前の各種証明書の確認、入国後の研修や日本語教育、日常生活のサポートまでを一貫して行っている。

グローバル企業としての使命感をもって取り組む同サービスでは、事業開始から1年間で約300人の外国人労働者の就業をサポート。2年目となる今年は約2倍の600人の就業を見込んでいる。

「特定技能外国人の就業はコロナ後に急速に伸びており、人手不足が続くなか、今後も介護領域を中心にさらに需要が高まると予想されます。現時点でベトナム、インドネシア、ネパールなど7カ国において厳選な審査をクリアしたエージェントと提携し、コンプライアンスに則った労働環境の提供を実現しています」(平野)

3. リスキング支援

技術革新が進むなかで、アデコではおもに事務職経験者を対象にしたITスキル獲得のトレーニングを提供し、デジタル人材にシフトできるようリスキリング支援を行っている。この取り組みによってアデコは、経済産業省の「リスキリングを通じたキャリア支援事業」の補助事業者として採択され、数多くのプログラムを提供するまでになった。また、知識や技術を学ぶ講座だけでなく、受講生が将来に向けたビジョンを描けるようになるためのキャリアカウンセリングも実施している。

「リスキリングを成功させるには、取り組む方自身の内発的動機が必要不可欠です。スキルを学ぶ研修だけでなく、マインドセットの醸成も合わせて提供することで成果を高めています」(平野)

4. カルチャーフィットの推進

カルチャーフィットとは、企業風土と働き手の価値観の一致度合いを意味する。アデコでは、派遣社員の定着率向上や、企業と働き手の双方の満足度を高めるために、カルチャーフィット測定をして、スコアとして可視化する取り組みを行っている。具体的には、派遣先の企業と派遣社員がそれぞれ15項目について重要度を5段階で評価し、双方の回答をスコア化してマッチ度を測る。

「カルチャーフィットの重要性は、ミスマッチによる早期離職防止や生産性向上に直結する点にあるのですが、スコアとして可視化することで私たちのナレッジが溜まっていくことにも大きな意義があります。マッチングにおいて給与や勤務時間などの条件が重要なのはもちろんですが、そこにカルチャーフィットという要素を加えることで、より満足度の高いマッチングを実現することができます」(平野)

アデコの未来戦略とグローバル展開

4つの戦略を柱に、ビジョンの実現に向かって多様なソリューションを提供するアデコ。その一つひとつの事業を進化させながら、平野は今どんな未来を思い描いているのか。

「当社は、これからも人を中心に置いた『人財躍動化』を掲げ、日本の課題解決に取り組んでいきます。

26年からスタートする次の中期経営計画では、グローバル企業としての強みと、当社が設立からの40年間で蓄積してきたデータや資産を生かしつつ、既存のビジネスモデルにとらわれないイノベーティブなサービスを提供していくつもりです。デジタル化にしても生産性にしても日本はとかく世界から後れを取っていると言われますが、きめ細かさや真面目さ、高いホスピタリティというのは世界でも類を見ない日本の強みであり、抜きんでた技術力を有する中小企業も多数存在します。そういった企業をどうやって支援していくのか。今はその具現化に向けた戦略を練っている段階です」

世界の変化を常に肌で感じながら、時代にマッチするだけでなく、時代をリードするソリューションを提供し続けていく。アイデアが形をもち、目指すべき世界に色彩が加わったとき、アデコと共に進化した新しい社会に出会えるだろう。


Adecco
https://www.adecco.co.jp/


平野健二(ひらの・けんじ)◎アデコ株式会社 代表取締役社長。2004年にアデコへ入社。人材派遣事業の営業職としてトップセールスの記録など多くの実績を残し、早い段階からマネジメント業務に従事。 支社長、エリア長、事業本部長を経て、2018年に執行役員ジェネラル・スタッフィング COOに就任。21年にロンドンビジネススクール修士課程(MSc)を修了。24年4月から現職。

Promoted by Adecco / text by Sei Igarashi / photographs by Shuji Goto / edited by Akio Takashiro

タグ: