兵庫県神戸市で140年近い歴史を有し、学生の地域連帯学習に力を入れる神戸親和大学は、神戸市北区役所と共同で、交通難民支援、物流、介護など社会課題の解決や地域の活性化の手段としてEVトゥクトゥクの活用に着目し、実証実験を行うことに決めた。開始時期は未定だが、北区役所、北神区役所との取り組みを進めている。このほか同大学では、来秋学期に開講予定の「地域共創科目」でのEVトゥクトゥクの活用も考えている。
使用するEVは、電動マイクロモビリティーの開発、製造、販売を行うビークルファンの3人乗りEV「ETT-NEO」。2000ワットのハイパワーモデルで、1充電あたり70キロメートルほど走行できる。「商売よりも文化を変革したい強い気持ちがある」というビークルファンの代表取締役、松原達郎氏から5台が1年間無償提供され、このほど大学に納車された。将来的には100台での運用を目指しているが、まずはこの5台で「弾みをつける」ということだ。
松原氏はまた、神戸親和大学の学生にEVトゥクトゥクの販売やレンタルの事業を立ち上げてほしいと、ベンチャー起業家の養成にも協力するとのこと。またビークルファンは、大学との共同研究契約を取り交わす予定だ。EVトゥクトゥクがレジャー用から生活の足へ、さらには地域の原動力への発展が期待される。
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