Z世代によるZ世代のための企画やマーケティングなどを行う「僕と私と」は、全国のZ世代(15歳から27歳)の男女500人を対象に「Z世代向けマーケティング施策」に関する調査を実施した。それによると、Z世代向けとされるマーケティング施策(取り組み)について、とくに気にならない人が大多数ではあるが、「共感できた、好きだと思った」人は13.2パーセントに留まり、「好きではない、違和感を感じた」人は18.2パーセントとそれを上回る結果となった。
違和感のある人が心配していることのトップは「年齢や世代で固定されたイメージが強化されてしまうから」。続いて「Z世代というラベルが押しつけられている気がする」、「トレンドに乗っただけで、実際には深く理解されていないと感じる」、「画一的なイメージで扱われることが多く、個性が無視される」と、Z世代を話題にしてきたメディアの人間にはどれも耳が痛い。
反対に、Z世代向けマーケティング施策に期待することは、「自分の興味や好みに合わせたもの」をトップに、「トレンドに左右されない持続的な価値を提供するもの」、「Z世代という括りを意識しないで個々の多様性や価値観に配慮した施策」、「流行やトレンドを追うのではなく独自の視点を持ったもの」が上位に並ぶ。
効果的にモノやサービスを売り込もうと思えば、デモグラフィック(年齢などの人々の属性)を活用したマーケティングが重要になる。そのためZ世代に関する調査や研究もさかんに行われている。Z世代向けマーケティング施策が「気にならない」という人は約7割と大多数を占めたが、施策が的中しているのか、関心がないだけなのかは判別できない。それを知る手がかりになるのが、Z世代ではない人がZ世代について語る内容に違和感はあるかという質問だ。違和感を頻繁に感じる、ときどき感じるが合わせて半数を超えた。つまり、企業のおじさんおばさんが考えるZ世代像は、あまり当たっていないということだ。
もっとも、Z世代自身がZ世代について語る内容に違和感のある人も4割近い。そもそも、Z世代を安直に一括りにすることが間違いのようだ。
プレスリリース