空を監視する
科学者は今のところ、人類が宇宙に向けて送信するようなタイプの電波信号しか探索できない。だが、より大型で高性能の電波望遠鏡の干渉計がまもなく利用可能になる。「ほとんどの探索では、ビーコン(特定周波数の電波を常時発信する装置)のように何らかの意図を想定している。現在使用されている受信機の検出感度限界の下限となる送信機出力は、人類が非意図的に送信しているあらゆる電波信号を上回っているからだ」と、テュセイは説明する。「だが、まもなく完成予定の1平方キロメートル電波干渉計(SKA)のような、より高性能の観測装置を利用できれば、地球外文明が自らの宇宙船と交信している信号を検出可能になる日も近いかもしれない」総費用22億ドル(約3300億円)のプロジェクトであるSKAは、2つの複雑な大規模電波望遠鏡ネットワークで構成される。南アフリカ・北ケープ州のカルーにある電波パラボラアンテナ197基と豪州・西オーストラリア州の内陸部アウトバックにあるマーチソンのアンテナ13万1072基だ。これにより、2つの大陸にわたる全てのアンテナの集光面積の合計が1平方kmに及び、非常に微弱な電波信号の検出が可能になる見通しだ。
(forbes.com 原文)