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2024.10.19 11:00

大谷vsダルビッシュはシリーズ史上「最多視聴数」、しかも日本は米国以上

Elsa/Getty Images

野球は長い間、米国の国民的な娯楽として知られてきたが、2024年のMLBプレーオフの期間中、MLBの視聴率を最も多く稼ぎ出したのは米国ではなかった。

米国時間10月11日に行われたロサンゼルス・ドジャース対サンディエゴ・パドレスのディビジョンシリーズ(NLDS)第5戦は、2017年以来、NLDSの試合としては最高のテレビ視聴人数を記録し、FOXの平均視聴者数は724万人だった。しかし、ドジャースのスーパースターであり、日本の国民的ヒーローでもある大谷翔平に熱狂する日本の野球ファンはもっと多く、同試合における日本の平均視聴者数は1290万人だった。

日本の世帯数の19.2%が同試合を観戦しており、この視聴率は、米国ではNFLの試合を除くどの番組よりも高い。しかも、この試合は日本時間の土曜日午前9時に始まったにもかかわらず、米国のゴールデンタイムに放送されるマンデーナイトフットボールの試合に匹敵する数字なのだ。

日本はMLBにとって数十年にわたり重要な国際市場である。電通は1990年以来、日本におけるMLBの放映権を管理しており、MLBにとって最も期間の長い国際的なメディアパートナーである。デジタル放映権は韓国に本社を置くエクラ・メディア・グループが管理し、両社はドジャース対パドレスの試合を放映したNHKを含む9つの放送局にサブライセンスを提供した。

調査会社のOmdiaによれば、MLBに支払う年間放映権料は合計で推定6400万ドル(約95億円)とされており、これはMLBが手にする海外からの放映権料の約3分の1を占めている。一方、ESPN、FOX、ターナー・ネットワーク・テレビジョン(TNT)と結ぶ国内の契約によってMLBが手にする放映権料は年間17億ドル(約2548億円)であり、さらにアップルとは年間8500万ドル(約127億円)規模の別の契約を結んでいる。

MLBが手にした海外からの放映権料は30球団に均等に分配されるため、それぞれ200万ドル(約3億円)強の収入になる。収入は均等に分配されるものの、今、MLBで注目を集めているのはたった1つのチームであり、もっと言えば、たった1人のプレイヤーである。そう、大谷翔平だ。

この30歳のスラッガーは、昨年12月にドジャースと総額7億ドル(約1050億円)の10年契約にサインした。米国ン・リーグで2度のMVPに輝いた大谷は、今シーズンには54本塁打と59盗塁を記録し、球界初の「50‐50(フィフティ・フィフティ)」を達成した。ナショナルリーグでも初のMVPを獲得することは確実視されている。

彼はまた、「バンテリン」などで有名な興和や、時計のセイコーグループ、ファッションブランドのHUGO BOSSまで、さまざまな企業とスポンサー契約を結ぶ、マーケティング界のスターでもある。フォーブスは、大谷がフィールド外で今年得た収入が6000万ドル(約90億円)、また、特殊な契約による報酬として200万ドル(約3億円)の合計6200万ドルほどと推定している。
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