CDCの調査によれば、2024年には225万人の中高生が現在たばこ製品を使用していると推定されており、2023年に同様に報告された280万人から大幅に減少した。
CDCのOffice on Smoking and Health(OSH)のディレクターを務めるディアドレ・キトナーは、この225万人への減少は「公衆衛生にとって驚異的な節目である」と述べ、10代のたばこ使用率が過去最低水準に達したことを強調している。
CDCは、この歴史的な減少の主な要因を電子たばこの使用減少(10代の使用率が5.9%に減少)にあるとし、2024年には163万人の10代が使用していると報告し、2023年の213万人から減少したことを示している。
紙巻きたばこの喫煙率も調査史上最低水準に達し、今年はわずか1.4%の学生の使用が報告されている。
たばこ製品を吸うために使用される水たばこの喫煙具である「フーカー」の使用も減少し(10代の使用率が0.7%に減少)、今年は19万人の10代が使用したと答え、2023年の29万人から減少している。
現在たばこを使用している高校生は約158万人、中学生は約64万人と推定されており、高校生のたばこ使用率は12.6%から10.1%に減少した。一方、中学生の使用率は5.4%で、「統計的に有意な変化は見られなかった」とされている。
キトナーはこの節目を称賛しながらも、「200万人以上の若者がたばこ製品を使用しており、一部のグループでは使用が減少していないため、私たちの使命はまだ完了していない」と述べた。彼女のコメントは、調査レポートにあるように、中学生の利用率や電子たばこ以外のたばこ製品の利用率が、すべての人種・民族グループおいて統計的な変化が見られなかったことを指しているのだろう。
調査史上初めて、ニコチンパウチ(口に入れて使用するニコチンを含む小袋)が2番目に多く使用されるたばこ製品となり、今年は89万人の学生がパウチを使用したことがあると報告している。ニコチンパウチの売上は2016年から2020年にかけて大幅に増加し、70万9635ドル(約1億1000万円)から2億1680万ドル(約325億2400万円)に達している。
CDCによれば、電子たばこは米国の若者の間で最も使用されているたばこ製品である。同機関は、子どもたちのたばこ製品の使用がフレーバー付き製品、たばこのマーケティング戦略、リスクに対する誤解、新たなフレーバーの種類や製品の特徴によるものと指摘している。CDCは、禁煙ポリシーの強化、たばこの悪影響に関するメディアキャンペーン、価格の引き上げによって使用率を低下させることができるとしている。
一方、規制当局は未成年者に人気のある特定の種類のフレーバー付き電子たばこを取り締まっている。米国肺協会(ALA)によれば、成人喫煙者の大多数は18歳未満で喫煙を始めており、子どもたちが喫煙を始める理由には、仲間からの圧力、社会的な規範、手頃なたばこ製品、喫煙する親などが含まれている。
また米国肺協会によると、電子たばこは若者に最も使用されているたばこ製品であり、その使用は肺の損傷、がん、そして依存症を引き起こすリスクがあるとされている。また、多くの州では電子たばこの販売最低年齢を18歳に設定している。
(forbes.com 原文)