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2024.10.22 08:00

AirPodsが衰えた聴覚を支援 無料「ヒアリング補助」機能のインパクト

聴覚の健康をサポートする機能は、イヤホンに付属する純正シリコンイヤーチップによるフィッティング調整ができることと、Apple H2チップによる高度な演算処理能力を必要とする。ゆえに2024年10月時点ではAirPods Pro 2以外のAirPodsシリーズは対応していない点に注意したい。

アップルは新しい機能が対象とするユーザーを「軽度から中等度の聴覚障害が認知されている18歳以上の患者」としている。難聴の可能性がない方も試すことはできるが、音が聞こえすぎるような不自然な感覚があると思う。

AirPods Proには付属するシリコンイヤーチップの適正なサイズを調べるための機能がある。イヤーチップが最適にフィットしていることを確かめた後に、新機能の「ヒアリングチェック」を行う

AirPods Proには付属するシリコンイヤーチップの適正なサイズを調べるための機能がある。イヤーチップが最適にフィットしていることを確かめた後に、新機能の「ヒアリングチェック」を行う

無料ソフトウェアアップデートにより提供される聴覚検査機能

今回は特別な取材の機会を得て、AirPods Proに新しく実装されるヒアリングチェックとヒアリング補助をリリース前に実機で試すことができた。

iPhoneにAirPods Proをペアリングして「設定」アプリを開くと、AirPods Proの設定画面の中に新しく「聴覚・聴力」のメニューが追加されている。

「聴力補助」をタップするとヒアリングチェックによる聴力検査のデータ(オージオグラム)を追加するように求められる。聴力補助を初めて利用する場合、「Appleのヒアリングチェックを受ける」メニューを選択して先に進む。

ヒアリングチェックは約5分間。AirPods Proを耳に装着した後、テストトーンが聞こえたらiPhoneの画面をタップする作業を繰り返す。チェックの内容は、耳鼻科や健康診断で受診できる聴力検査をイメージしてほしい。とても小音量のテストトーンを聞き分ける必要があるので、検査は静かな場所で行いたい。

左右の耳のヒアリングチェックは全体で約5分間。小さなテストトーンを聞いてiPhoneの画面をタップしながら判定する。オージオグラムはiOSのヘルスケアアプリに保存される

左右の耳のヒアリングチェックは全体で約5分間。小さなテストトーンを聞いてiPhoneの画面をタップしながら判定する。オージオグラムはiOSのヘルスケアアプリに保存される

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編集=安井克至

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