米ディズニー、予約不要で「待ち時間なし」のプレミアパスを6.8万円で販売へ 入園料別

カリフォルニア州アナハイムのディズニーランドにあるスペース・マウンテンのライトニング・レーン。2022年8月撮影(Jeff Gritchen/MediaNews Group/Orange County Register via Getty Images)

カリフォルニア州アナハイムのディズニーランドにあるスペース・マウンテンのライトニング・レーン。2022年8月撮影(Jeff Gritchen/MediaNews Group/Orange County Register via Getty Images)

米国にあるカリフォルニアのディズニーランド・リゾートとフロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートで優先パスの「ライトニング・レーン」を利用して行列に並ぶことなくアトラクションを楽しもうとする人は、間もなくその上位版の「ライトニング・レーン・プレミアパス」を購入可能になる。このパスを使えば、1つのパーク内の対象となるすべてのアトラクションの列をスキップできるようになるが、決して安くはない。

ウォルト・ディズニー・ワールドとディズニーランドは10月16日、現在利用可能なライトニング・レーン・パスの最上位バージョンとなるこの新たなプレミアパスを発表した。

現行のライトニング・レーン・パスは、予約したアトラクションの列をスキップして最前列に1回だけ進むことができる
。しかし、新しいプレミアパスでは、特定の日にパーク内のすべてのアトラクションを1回限定で「好きな時間」に待たずに利用できるようになる。

フロリダ州のディズニー・ワールドでは、ライトニング・レーン・プレミアパスは1つのパークでのみ有効で、価格は日付やテーマパークによって異なる。カリフォルニア州のディズニーランドでは、このパスは、ディズニーランドパークとディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーの両方のアトラクションへのアクセスが可能だ。

プレミアパスは、カリフォルニアのディズニーランドでは10月23日から先着順で販売が開始される。フロリダのディズニー・ワールドでは、10月30日にデラックスおよびデラックスヴィラリゾート(アニマルキングダムロッジやグランドフロリディアンなど)に滞在するゲストを対象に試験的に導入され、旅行の開始日の7日前から購入可能になる。

このパスは、カリフォルニアのディズニーランドでは、年内は1日あたり400ドル(約5万9800円)で販売され、来年は日ごとの人気度に応じて300ドルから400ドルの間で変動するという。フロリダのディズニー・ワールドでは、日付とパークによって価格が変動し、最高449ドル(約6万7500円)になっている。また、パスとは別にパークへの入園料は必要だ。

ウォルト・ディズニーが8月に発表した第3四半期決算は、利益と売上高がともに市場予想を上回ったが、ディズニーランドなどのテーマパークを含むエクスペリエンス部門の営業利益は、3%減の22億ドル(約3290億円)だった。同部門の利益の減少は、コストの増加と来場者数の伸び悩みによるものとされており、第4四半期も一桁台の減少が予想されている。

決算発表の際、ディズニーのヒュー・ジョンストンCFOは、低所得者層の顧客が金銭的な負担を感じ、パークから遠ざかっている一方、高所得者層は海外旅行を選んでいると語った。この傾向は今後も続くと予想されている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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