約30分間に及んだインタビューの中で、司会者のブレット・バイアーはハリスに「当選した場合にバイデン大統領とは何か違うことをするか」と質問した。彼女は、自身がワシントンD.C.でキャリアの大半を過ごしていないことを認め、共和党員やビジネスリーダーの意見を求める意向を示した。
その後、バイデン大統領の「精神的な敏捷性の低下」に気づいたかどうかを尋ねられたハリスは、大統領の実績を擁護しながらも、「ジョー・バイデンは候補者ではありません。しかし、ドナルド・トランプは候補者です」と返答し、話の焦点をトランプに当てようとした。
この日のインタビューはまず、移民問題についての議論からスタートしたが、ハリスは、バイデン政権の政策を批判することは避け、トランプ前大統領が超党派の国境法案を阻止しようとしたことに話を移そうとした。
ハリスは、2019年のABCニュースの『ザ・ビュー』で「国境を越えた不法移民を犯罪者として扱わない方針に賛成です」と発言していたが、今回は「国境を越える行為の非犯罪化を支持しない」と述べ、以前の立場を覆した。
ハリスはまた、トランプが「問題を解決するのではなく、問題を利用して選挙に臨む人物だ」と批判し、トランプがその法案を自身の選挙運動のために利用したと非難した。彼女はさらに、トランプが「ますます不安定になりつつある」という今週物議を呼んだ発言を繰り返し、バイアーからの質問をかわしつつ、トランプを「大統領の資格がない人物」と非難した。
インタビューは2人の激しい応酬が続き、ある時にはハリスが「今、質問に答えている最中です」と主張する場面もあった。
ハリスのFOXテレビでのインタビューは、彼女があまりインタビューを受けていないとする共和党からの批判の後に行われた。彼女はこれまで『ザ・ハワード・スターン・ショー』や『ザ・ビュー』、『ザ・ブレックファスト・クラブ』など、彼女に同情的なメディアでインタビューを受けてきたが、今回は保守系メディアのFOXでの初の正式なインタビューとなった。
ハリスはまた、7日にCBSの『60ミニッツ』に出演していた。
ハリスのスポークスマンのイアン・サムズは、FOXニュースの高い視聴率と、まだ投票先を決めていない有権者が多いことを理由に、このインタビューがハリスに有利に働くはずだと語った。彼はまた、FOXの視聴者がしばしば「でたらめな情報」を与えられているとし、このインタビューがハリスにとってそうした視聴者に直接語りかける機会になると主張した。
トランプもFOXで複数回インタビューを受けているが、最近ではCNBCや『60ミニッツ』でのインタビューを辞退していた。
ハリスは、米国で最も人気のポッドキャストの一つの『ジョー・ローガン・エクスペリエンス』への出演を検討していると、ロイターが報じた。
(forbes.com 原文)