経営・戦略

2024.10.17 08:00

ハリケーンで損傷した「EV電池」を回収、テスラ元幹部のリサイクル企業

EVやプラグイン・ハイブリッド車、ハイブリッド車、定置型蓄電池が普及すると同時に、気候変動によって自然災害が増加する中、レッドウッド・マテリアルズが保有するような特殊技術への需要が高まっている。バッテリーパックに使用される希少金属の供給は世界的に逼迫しており、特に米国内の製造施設でそれらの材料を回収し、再利用する能力に対するニーズは大きい。

売上高は年間150億円規模

レッドウッド・マテリアルズは、ネバダ州、サウスカロライナ州、ドイツでリサイクルと生産のオペレーションを拡大するため、約20億ドル(約2990億円)を調達している。同社は、米国内で回収した使用済みリチウムイオンセルの約70%をリサイクルしていると推定している。これは、約20ギガワット時分の材料に相当し、年間25万台以上のEV向けに新しいバッテリーパックを製造できる量だ。

ストラウベルは、レッドウッド・マテリアルズの売上高を詳細に語らなかったが、「年間1億ドル(約149億円)をはるかに超えている」と語った。

CBSニュースによると、リチウムイオンパックなどの危険物に関わる交通事故の件数は、過去10年間で2倍以上に増加したという。自然災害も考慮すると、破損したバッテリーパックの数は今後も増え続けるだろう。バッテリーパックを埋立地に持ち込まないようにすることは非常に重要だが、こうした取組みは、レッドウッド・マテリアルズが当初想定していなかったことだ。

「我々が想像していた以上の量であり、最初から計画していたものではないが、この問題に対処することは急務だ」とストラウベルは言う。

「我々は、自分たちが問題視していることや、教育や回復、解決策の必要性を感じていることに対処している。バッテリーパックは比較的新しいものであり、自治体もまだ対応策を持っていない。彼らは、何が正しい対応で、誰が支援できるのかを検討している最中だ」とストラウベルは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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