アップルの株価は、3カ月ぶりに最高値を更新している。同社の株価は、午前11時までに上昇幅をやや縮小させて1.7%高の235.33ドルとなったが、同日の終値は233.85ドルで、7月16日の終値の234.82ドルを上回った。
アップルの時価総額は15日に一時3兆6100億ドル(約536兆円)に達し、過去最高記録を更新した。同社の時価総額は、7月のピークを上回っている。
この日の市場でアップルの株価を押し上げた単一の大きな要因は特に見られず、他のハイテク大手の株価は軒並み低迷していた。15日午前11時までの各社の株価は、エヌビディアが4.4%安、マイクロソフトが0.4%安、アマゾンが1.3%安、メタが1.3%安。アルファベットが0.1%高だった。
アップル株の上昇は、先月にリリースされたiPhone 16シリーズに対するアナリストの楽観的な見方に後押しされた可能性が高い。モルガン・スタンレーのアナリストのエリック・ウッドリングは、iPhoneの需要を測る指標のリードタイム(注文からデバイスを納品するまでにかかる時間)が有望で、先月出荷されたiPhoneが予想より約10%多い5600万台だったと述べている。これは四半期の売上高を25億ドル程度押し上げる可能性があるとされる。
アップルはまた、15日に2021年以降で初となる新型iPad miniタブレットを発表したが、このプロダクトもApple Intelligenceへの対応を強くアピールしている。
同社は、今月後半に2つの大きなイベントを控えており、10月28日には米国で「Apple Intelligence」をリリースし、31日の市場の終了後に2024年第4四半期決算を発表する予定だ。アナリストたちは、AIへのアップルの注力が業績を後押しすると予測しており、第4四半期の売上高が過去最高の940億ドル(約14兆円)、純利益は240億ドル(約3兆5800億円)に達すると見込んでいる。
(forbes.com 原文)