ヘルスケア

2024.10.13 14:00

「新型コロナ後遺症の原因」の手がかりを示す新たな研究

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新型コロナ後遺症に対する決定的な検査法は存在せず、信頼できる治療法もまだ確立されていない。

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新型コロナ後遺症の原因をより深く理解するため、米国の複数の研究機関の研究者たちは、過去に新型コロナウイルス感染が確認された700人以上を対象に調査を行った。彼らは、感染から少なくとも1カ月経過した後に血中にウイルスタンパク質が存在するかどうかを調べ、PASCに関連する症状が報告されているかを確認した。

その結果、PASC関連の症状を報告した人々は、症状を報告しなかった人々に比べて、血液中に新型コロナウイルスのタンパク質が検出される確率が約2倍高かった。

この結果が示す1つの解釈は、持続的なウイルス貯蔵所が新型コロナ後遺症の発症に寄与している可能性があるということだ。通常、ウイルスは急性感染後にすみやかに体内から排除されるが、場合によってはウイルス粒子が残存し、検出されない状態で存在することがある。急性感染から14カ月後までウイルスタンパク質が検出されたことは、このシナリオと一致している。そして、ウイルスタンパク質の存在とPASC症状の報告との相関関係は非常に興味深い。
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しかし、この相関関係は完璧ではない。血液中にウイルスタンパク質が検出されたすべての人がPASC症状を報告していたわけではなく、また新型コロナ後遺症の症状を持つすべての人がウイルスタンパク質を検出されていたわけでもない。

新型コロナ後遺症は依然として複雑で難解な問題であり、新型コロナウイルス感染の非常に現実的かつ潜在的に深刻な後遺症である。しかし、慢性疲労症候群と同様に、その診断と治療は依然として困難である。もし持続的な新型コロナウイルス感染が新型コロナ後遺症の発症に寄与しているのであれば、積極的な抗ウイルス治療が有効な治療法となる可能性があるが、現時点ではその関連性はまだ明確にはなっていない。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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