400機のシャヘドが破壊されたとすれば、ロシアが2022年2月に戦争を拡大して以降、ウクライナに対して使用してきたシャヘドの総数の5%近くに相当する数が一気に失われたことになる。
クラスノダール地方のオクチャブリスキー近郊で発生した大火災の映像が攻撃を裏づけているようだ。ウクライナ軍参謀本部は攻撃について「目標に正確に命中したことが記録された」とし、「二次爆発が観測された」と続けている。
/1. About half an hour ago, there was an attack on a Russian warehouse in Oktyabr'skii, Krasnodar region of Russia.
— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) October 9, 2024
Official Ukrainian statement is that a storage with Shahed kamikaze drones was targeted by the Ukrainian NAVY (usually that means that Neptune missile was used… pic.twitter.com/9696yt7FcY
ウクライナ軍の防空部隊は、飛来するシャヘド型ドローンのほとんどを撃墜している。防衛ニュースサイトの「ディフェンス・ニュース」によれば、2024年3〜7月の撃墜率は91%に達した。
しかし、これは裏を返せば、100機中9機はウクライナ側の防空網をすり抜けているということだ。これらのシャヘドは50kgほどの弾頭で住宅や施設を襲い、民間人を無差別に殺傷している。今年6〜8月の3カ月だけで、こうした攻撃によってウクライナの民間人およそ600人が死亡し、2700人が負傷している。
シャヘド400機を破壊できたのだとすれば、ロシアによるこのドローンを用いた攻撃のペースは鈍るだろう。ウクライナ軍参謀本部は「シャヘドの保管基地の破壊は、占領者ロシアがウクライナの都市や村の住民に対してテロを行う能力を大幅に低下させるだろう」と述べている。
とはいえ、それはかりそめの勝利だ。ロシアはいつでもイランから追加でシャヘドを調達できるだろうし、西部のタタールスタン共和国アラブガ(エラブガ)の工場でシャヘドを国内生産してもいる。ロシア側は自国でシャヘドを6000機製造するライセンスを取得するために、イラン側に一部は金(ゴールド)現物で17億ドル(約2500億円)を支払ったとされる。