カルチャープレナーとは、英語のCultural Entrepreneurを元にした造語で、文化起業家のこと。文化やクリエイティブ領域の活動によってそれまでになかった革新的なビジネスを展開し、豊かな世界を実現しようと試みる人たちのことを指す。
昨年に続き2回目となるこの企画は、さまざまな文化の「目利き」である13人のアドバイザリーボードや有識者らの推薦をもとに、編集部の審査によって、これからの活躍が期待できる45歳以下のカルチャープレナー30組を選出した。
会場となった京都市上京区の上七軒歌舞練場は、芸舞妓が日々の稽古の成果を披露する劇場施設。西陣織の産地も近く、京都の歴史や文化を感じられるこのユニークベニューに、今回選出された30組のうち24組が集結。アドバイザリーボードや昨年の受賞者らも駆けつけ、熱気に包まれながらも前向きで温かい雰囲気のなか、セレモニーが行われた。
冒頭でForbes JAPAN 編集長の藤吉雅春が、「Forbes JAPANは10年前の創刊時に、世界に向けて日本代表だと紹介できるような人たちを応援していこうと、“ポジティブジャーナリズム”というキーワードを掲げた。そして昨年から、日本が誇れる文化を未来志向で更新している方々を日本代表として紹介しようと、カルチャープレナー アワードを始めました」と開催の意義を説明。
続いて共催である松井孝治 京都市長も「京都は自分を表にアピールしないことが美徳と言われていますが、それが伝統産業や伝統文化の高齢化や後継者不足につながっている可能性があります。そのため、カルチャープレナーアワードで伝統文化などにしっかりと光を見出して世界にアピールして頂きたい。日本や世界の多くの方によって京都の伝統文化をひと味変え、次の時代につなぐための素晴らしい試みだと思っています」と挨拶した。
続いて、文化庁長官の都倉俊一が登壇。文化と経済の好循環のための戦略として「CBX(カルチャー・ビジネス・トランスフォーメーション)」について触れ、「カルチャープレナーの皆さんは、日本の優れた文化を産業化し、さらに広めることを率先してやっていこうとしている方々。ぜひ頑張っていただきたい」と激励した。