漁業はカッコ良く、稼げて、革新的 新3Kを目指す若手漁師のビジネスモデル

プレスリリースより

海洋ゴミのなかでも廃棄漁具が占める割合は高い。それを回収してアップサイクルすることで、漁業を支援して環境保全しようという新たなビジネスモデル構築に向けた活動が、若手漁師とスタートアップとの間で始まった。
廃棄漁具の山。

廃棄漁具の山。

宮城県石巻市を拠点に、漁業のイメージを、カッコよくて、稼げて、革新的という「新3K」に変え未来の漁業の形を提案する若手漁師集団「フィッシャーマン・ジャパン・グループ」は、持続可能な水産業を目指す一環として、日本初の海洋環境保全に特化したインパクト投資ファンド「フィッシャーマンジャパン・ブルーファンド」を設立した。その投資先のひとつに、マテリアルリサイクルのスタートアップREMARE(リマーレ)がある。

REMAREは、再生が難しく埋め立てや焼却処分されることが多い複合プラスチックのマテリアルリサイクルを可能にする独自技術を有する。海洋ゴミ対策にも力を入れ、廃棄漁具から、漁具の風合いを残した、おもに建築材料として使われるマテリアル「GYOG」を製造販売している。フィッシャーマン・ジャパン・グループは今回、海洋プラスチック問題の「根本解決」を目指す第一歩として、REMAREと業務提携することにした。
漁具が持つ独自の風合いを落とし込んで製作されたマテリアル「GYOG」

漁具が持つ独自の風合いを落とし込んで製作されたマテリアル「GYOG」

この提携により、「産廃費用に悩む漁業者の支援を行いながら、海を起点とした環境問題の解決にも貢献する、という2点において両立した活動を行うことが可能となります」とREMARE代表取締役の間瀬雅介氏は話す。まずはGYOGの販売拡大を通じて、海洋プラスチック問題の解決に向けた新たなビジョンを社会に提示していくということだ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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