著名人が人目を気にせず過ごせる
「有名な人たちをよく見かけるよ」と、2018年に自身が設立した決済ソリューション企業のCayanをTSYSに10億ドル(約1491億円)で売却したヘンリー・ヘルゲソンは語る。「彼らの多くは、米国の大都市では普通に出歩くことができないし、騒がれずに過ごすのが難しい。でもここなら人目を気にせずに安心して過ごせるんだ」イエローストーンクラブは元々、木材事業家のティム・ブリクセスが1999年に立ち上げて事業化したが、成功には至らず、2008年に破産申請を行った。
そして2009年にボストンを拠点とする不動産投資会社のクロスハーバー・キャピタルと約40人の会員が1億1500万ドル(約171億円)を投じて破産状態のクラブを買収した。クロスハーバーのマネージングパートナーのサム・バーンは、彼らが過去15年間で10億ドル(約1491億円)以上をクラブに投じてきたと語り、今後も投資を続ける予定だと述べている。なぜなら、その初期投資家たちはすでに投資額の4.5倍のリターンを得ているからだ。
「私たちがこのクラブで提供するものは、他では絶対に見つかりません」とバーンは語った。下記にイエローストーンクラブに邸宅を構える6名のビリオネアを紹介する。
ビル・アックマン
ヘッジファンドのパーシング・スクエア・キャピタル創業者のアックマンは、イエローストーンクラブに4ベッドルームの家(約2000万ドル)と近くの8エーカーの未開発の土地(約1000万ドル)を所有しているスチュワート・バターフィールド
Slack創業者のバターフィールド(51)とその妻でスーツケースブランドAwayの創業者である妻のルビオは、2021年にこのクラブの家を購入した。その年、Slackは約280億ドル(約4兆1757億円)でセールスフォースに買収されていた。この家の価値は約3800万ドル(約56億円)と推定できる。メリンダ・フレンチ・ゲイツ
メリンダは2021年にビル・ゲイツと離婚した際に、このクラブにある8つのベッドルームと9つのバスルームを備えた4000万ドル(約59億円)相当の家を手に入れた。また、近くの4区画にまたがる18エーカーの土地もビルから譲渡された。5月に彼女は、雪をかぶった山を背景にした笑顔のセルフィーをフェイスブックに投稿した。キャプションには「今のところ2024年」と書かれていた。エリック・シュミット
グーグル元CEOのシュミットは、毎年7月に「世界で最も頭脳明晰で興味深い人々が集まる」という小さな会議をイエローストーンクラブで開催している。これまでの出席者には、レディー・ガガやジャーナリストのローナン・ファロー、作家のアダム・グラント、ユーラシアグループのエコノミストのイアン・ブレマーなどが含まれる。この会議は、町のロデオのイベントと同じタイミングで開催されることが多い。ニック・ウッドマン
ウェアラブルカメラを開発するGoProの創業者でビリオネアのウッドマンは、2011年にイエローストーンクラブの家を購入し、2018年からフルタイムで移住した。彼と妻のジルは、このクラブのコミュニティとレクリエーションセンターの創設に400万ドル(約5億9000万円)の寄付を行った。「ここは、これまで私が行った中で最も特別な、家族と一緒に住むことができる場所だ」とウッドマンは2019年のセレモニーで語っていた。マーク・ザッカーバーグ
インスタグラムやフェイスブックに自身のプライベートを投稿することで知られるメタ創業者のザッカーバーグは、3月にクラブでの時間の1コマを垣間見せた。部屋のクローゼットにはスキーウェアが詰まっており、スキーリゾートの象徴的な山の動画も投稿した。彼がこのクラブ会員かどうかについて、広報担当者はコメントを控えたが、地元の住民は彼を見たと証言しており、フォーブスは彼が2015年に3つの家をLLC名義で購入したことを確認した。(forbes.com 原文)