10月第2週の天体観測のポイントをまとめた。
10月8日(火):月とアンタレス、金星が共演
日没前後に南西の空を見ると、ふくらみを増した三日月が、さそり座で最も明るい星アンタレスのすぐ左側に並んで見える。アンタレスは太陽の12倍の質量を持つ赤色超巨星で、観測史上最大級の恒星のひとつ。オレンジがかった赤色をしていて、双眼鏡を使うと赤みを帯びた輝きがはっきり見える。この色合いと、2年2カ月ごとに火星と接近することから、「火星のライバル」の異名をとる。その大きさは、太陽系の太陽と置き換えた場合、木星の軌道あたりまで覆ってしまう。
10月11日(金):上弦の月
地球から見た月の形がちょうど半円に見える。上弦の月を迎えるころになると、夜空は夕方から月明かりに照らされて天体観測には向かなくなる。それでも星を眺めるなら、あまり明るくない星座を探すのは避けよう。月が満ちていく今後1週間は、夜の訪れとともに月が煌々と空に輝くことになる。10月12日(土):紫金山・アトラス彗星
紫金山・アトラス彗星はこの日、最も地球に接近する。核が健在なら、日没直後に西の空を見上げると、長く尾を引く彗星の姿が見られるだろう。肉眼で観察するのに十分な明るさになるかどうかは、まだわからない。(forbes.com 原文)