このイベントは、マスクが設立したAI企業のxAI(エックスエーアイ)の従業員を募集するために開かれたもので、同社がいかに「スピード」を大事にしているかを力説したマスクは、その事業を米空軍の超音速偵察機に例え、「SR-71ブラックバードは、一度も撃墜されたことがなく、唯一の戦略は加速することだった」と語った。
このイベントが開かれたのは、最近までOpenAIが本社を置いていたミッション地区にある築122年のビルだった。マスクによればxAIのオフィスは、先日このビルに移転したばかりだという。
Elon Musk in Founder Mode at the xAI Engineering Open house event in San Francisco.
“No SR-71 Blackbird was ever shot down and it only had 1 strategy: to accelerate”advertisement
-Elon Musk pic.twitter.com/VfvVQUKFhn — SMX 🇺🇸 (@iam_smx) October 2, 2024
マスクがOpenAIのサム・アルトマンをライバル視していることは、広く知られている。彼は、2015年にアルトマンと共に同社を設立したが、3年後に内部の権力闘争が原因で退社した。それ以降、マスクはOpenAIを2回訴えており、アルトマンが「人類に利益をもたらす人工知能を構築するというミッションを放棄した」と非難している。
「マスクは、本当にOpenAIの対極に立ちたいと思っている。彼らは、OpenAIが悪者で、自分たちがヒーローなんだと主張している」と、このイベントに参加したマサチューセッツ工科大学(MIT)の学生で起業家のマーヴィン・フォン・ハーゲンは、フォーブスの取材に語った。会場を埋めた約150人は、ほぼ全員が男性で、マスクは約1時間半の間、講演を行い、質問を受け付けた。話の中でマスクはOpenAIを信頼していないと語り、OpenAIのAIが「閉鎖的で利益の最大化しか考えていない」と語ったとある参加者は証言した。