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2024.10.07 16:00

スマートグラスとAI、顔認証機能で個人情報が丸見え 詐欺師に悪用される危険

Getty Images

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2人のハーバード大の学生が、メタのスマートグラスと顔認識システムを組み合わせたツールを開発した。このツールを使うと、まったく知らない相手が誰であるかを即座に把握できるだけでなく、個人情報を取得して、その相手の知り合いであるように装ってアプローチすることができるという。

2人は、このシステムを「I-XRAY」と名づけ、見知らぬ相手の電話番号や住所などの個人情報をその場で取得できることを証明した。

「スマートグラスの映像を直接インスタグラムにストリーミングし、コンピュータプログラムでその映像を監視する。そして、そこに写った人物の顔を人工知能(AI)を用いてネット上で検索する。さらに、オンライン記事や有権者登録のデータベースなどのソースを使って、名前や電話番号、住所などの個人情報を割り出すことが可能だ」と開発者の1人であるアンフー・グエンは述べている。彼は、同じハーバード大の学生であるケイン・アーデイフィオとともに、取得した情報をスマートフォンで見るためのアプリを開発した。

「このシステムを使うことで、ハーバードの学生を含む数十人の個人情報を、その場で割り出すことができた」とアーデイフィオは述べている。
このスマートグラスは、詐欺師にとって最高のシステムになるかもしれない。グエンとアーデイフィオは、このシステムで得た情報を使って見知らぬ人に話しかけ、信頼を得ることに成功したという。

このシステムが悪用されると、危険な状況になることは容易に想像がつく。例えば、性犯罪者がターゲットにアプローチし、過去にイベントで会ったと言って信用させることも可能だろう。多くの人は、何年も前の出来事をあまり覚えていないため、そのように主張され、自分の名前を呼ばれれば、信頼してしまう可能性が高い。
次ページ > I-XRAY開発者らが提案する最低限できる対策

編集=上田裕資

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