米国の富豪400人を保有資産額で順位付けしたランキング「フォーブス400」に今年カリフォルニア州からランクインした人は83人だ。昨年より4人、10年前より9人少ないが、それでも富豪400人の2割を超える人が同州在住であることに変わりはない。フォーブス400入りした同州の富豪の資産の合計は、10年前の92人の資産を合算した4890億ドル(約71兆円)から約3倍になっている。
だが、富豪が多く住んでいるのはカリフォルニア州だけではない。同州に次いでフォーブス400にランクインした人が多いのはニューヨーク州とフロリダ州で、それぞれ54人を擁する。そしてテキサス州が43人で続く。この4州は全米で最も人口が多く、米人口の3分の1を占めるが、富豪に限ると6割近くにのぼる。4州に住む富豪234人の資産の合計は3兆3000億ドルだ。
カリフォルニア州が富豪最多の座を追われる日は近いかもしれない。フロリダ州の台頭は続いており、同州の富豪は今年8人増え、ニューヨーク州に初めて並んだ。富豪が最近増えたのは部分的には、ワシントン州シアトルに住んでいたジェフ・ベゾスやシカゴ市民だったケン・グリフィンのように、税率の高い街を離れて税率の低いフロリダ州に移住した人がいるためだ。過去10年で富豪5人がニューヨーク州からフロリダ州に移った。その中にはフロリダ州で最も有名な住人、ドナルド・トランプも含まれている。SNSを運営するトランプ・メディア&テクノロジー・グループが3月に株式を公開したため、トランプは今年フォーブス400に返り咲いた。一方、ニューヨーク州の富豪は昨年から8人減った。リストから消えたのはウェズリー・エデンスやリチャード・ルフラックだ。