利益率の改善に注力
ネットフリックスは利益率の向上にますます力を入れている。同社による業績見通しでは、第3四半期の営業利益率は28.1%とされており、これは前年同期の約22%から改善することを意味する。この利益率の改善は、主に規模の経済性によるメリットや、コンテンツの制作などにかかる支出の増加ペースが落ち着いたことによる。また、同社が継続的に実施しているプラン料金の値上げも寄与した可能性がある。今後も利益率は上昇傾向となるだろう。目標株価
過去3年間におけるネットフリックス株の年間リターンは、S&P500種株価指数のリターンよりもかなり不安定である。ネットフリックス株の2021年のリターンは11%、2022年はマイナス51%、2023年は65%だった。私たちは、今後の業績の動向次第ではネットフリックスの株価が若干上昇する余地はあるものの、総じて現在の価格は割高だと考えている。米国記事公開現在、ネットフリックス株は将来利益の37倍近くで取引されている。ネットフリックスの最近の業績は好調である一方で、米国経済全体では、個人消費の伸びは鈍化しているように見える。さらに、労働市場も混迷を続けており、8月の雇用統計は予想をわずかに下回った。こうした傾向は、ネットフリックスのような消費マインドの強さに依存しているプレーヤーにとって重荷となる可能性がある。
また、先述した広告付きプランの導入などによる加入者増の効果が落ち着きを見せ始めることで、株価がもつ勢いも損なわれる可能性もある。
それらの背景を踏まえ、私たちはネットフリックスの目標株価を現在の株価よりも約20%低い、572ドルとしている。
(forbes.com原文)